雷迎
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ないわ」
神兵達の首の骨を確実にへし折り、遺跡を破壊しようとする愚か者達を再起不能にする。
ラキの銃声が鳴り響き、マシラとショウジョウが主人であるクリケットを援護するように神兵達を倒していく。
「無事か、クリケット?」
「当然だ、ワイパー」
額から血を流しながらもワイパーは不敵に笑う。
互いに背中を預けながら、クリケットとワイパーの2人は旧知の戦友の如く連携を取っていた。
周囲には再起不能と化した神兵達の山が積み重なっている。
「そろそろ諦めたらそうだ、ワイパー?」
「空島はエネル様により崩壊する。貴様の抵抗など無意味だ」
神兵長ヤマの戯言を無視し、ワイパーとクリケットは戦闘を続行し、ヤマへと突貫していくのであった。
雷鳴が轟く。
無数の雷がスカイピアへと牙をむき、大地を破壊していく。
「……」
ルフィは今の自分が酷く不甲斐なかった。
アキトにエネルを打ち破ることを豪語したにも関わらず、自分は甲板に無様に這いつくばっている。
強制的な身体能力の上昇の反動で体内には極度の疲労が蓄積し、身体は思う様に動かない。
呼吸も荒れ、今にも力尽きてしまいそうだ。
凄まじい眠気が身体を襲う。
それをルフィは船長としての矜持と気合で意識を覚醒させる。
右手の掌を甲板につけ、苦し気に体を置き上がらせる。
今なお高笑いを続け、空島を破壊するエネルに対し煮えたぎるような灼熱の怒りが体を支配する。
そして、身体から蒸気を放ち、ルフィは力の限り叫んだ。
それは怒りの叫び
ルフィはこの瞬間、一時的に後にギア2と名付ける力に近しい力を発揮した。
「何……?」
エネルは見た。
箱舟マクシムの甲板に静かに佇み、上空を睨み付けるルフィの姿を
ルフィの体からは蒸気が立ち昇り、言い知れぬ覇気をその身から放っていた。
血が滴り落ちる程に拳を力強く握りしめ、エネルを見据えている。
くたばり損ないの青海の猿めが……!
苛立たし気にルフィを睨み返し、エネルが止めを刺そうと矛を上空に振り上げた時にはルフィは既にエネルの眼前へと佇んでいた。
ルフィの動きを捉えられなかったわけではない。
雷速での移動を可能とするエネルにとってルフィの動きなど緩慢の一言に尽きる。
しかし、今の動きは先程のルフィとは明らかに速度が上がり、動きに一切の無駄が無かった。
エネルはルフィの突然の変化に瞠目し、身動きを止めた。
「いい加減にしろ、エネル」
「お前は一体どれだけ空島を破壊すれば気が済むんだ?」
ルフィはエネルの左腕を握り潰す勢いで力を込め、睨み付ける。
エネルはルフィの余
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