雷迎
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箱舟マクシム
その甲板上では"雷神"と化したエネルとルフィが対峙していた。
両者は互いの奥の手を出し、戦闘力を爆発的に上昇させていた。
エネルの姿が消える。
ルフィのゴムゴムの銃を、エネルは心綱と雷速を駆使することでいとも簡単に躱し、ルフィの真上へと移動した。
上……!
超電熱を誇る矛の突きをルフィは飛躍的に上昇した身体能力を駆使し、蒸気の軌跡を虚空に残しながら回避する。
これまでの戦闘経験と戦闘センス、エネルが何処に移動するかを事前に予測することでルフィは危なげなく躱した。
今の状態のルフィならばエネルの攻撃を躱すことは難しいことではない。
ルフィはエネルがいくら雷の速度であろうと、攻撃の瞬間は常人以上の速度しか発揮出来ていないことも本能的に理解していた。
ルフィは身体の周囲360度の全てに意識を割き、エネルに対処する。
神の裁きとルフィのバズーカがぶつかり合い、周囲に爆風が吹き荒れる。
両者の一進一退の攻防は続き、マクシムの甲板は荒れ、周囲に衝撃波が生じた。
再びエネルの姿が虚空へと消える。
「……!」
ルフィは背後を振り返ることなく、左足で回し蹴りを行う。
背後に出現したエネルは黄金の矛で受け止め、もう片方の矛を突き出した。
今度はルフィの姿が蒸気をその場に残した状態で消え、エネルの背後へと移動する。
ルフィが右脚を振りかぶるも、エネルは再び雷速で回避した。
「どうした、貴様の力はこの程度なのか?」
ゴロゴロの実の異常な移動速度に驚愕するルフィの背後にエネルが現れる。
額に冷や汗を浮かべたルフィの背中がエネルの巨大化した胸板に当たり、エネルがそんなルフィを見下ろす。
ルフィが反射的に背後に回し蹴りを行うも既にエネルはその場におらず、ルフィは派手に吹き飛ばされた。
力が……!力が抜けていく……!
エネルの雷速からの攻撃に対応出来るだけの身体能力を手に入れたルフィであったが、既に己の身体は悲鳴を上げかけていた。
異常なレベルの疲労と倦怠感が体を支配し、過呼吸を起こしかける。
ルフィは皮膚から異常なまでの汗をかき、今にも倒れそうになる体を両手を甲板につくことで支える。
全身がゴムであるから急激な血圧の上昇に耐えられる。
全身の血管がゴムであるが故に、心臓が破裂することもない。
しかし、今のルフィはそれに長時間耐えうるまでの肉体を有していなかった。
「ヤハハ、どうした?動きが鈍っているぞ?」
悪態をつく暇もなくルフィはその場から横に転がることで迫りくる矛を躱した。
体に鞭を打ち、エネルの矛を躱したルフィにもう片方
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