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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
第三話 大迷宮
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「こら! 勝手なことをするな! 安全確認もまだなんだぞ!」

「あのバカ‥‥‥!」

俺は時を止めて檜山を止めようとするが‥‥‥間に合わなかった。檜山が鉱石に触れてしまったからだ。鉱石を中心に魔法陣が広がる。グランツ鉱石の輝きに魅せられて不用意に触れた者へのトラップだろうか。

「ヤバイな‥‥‥団長!」

「ああ!みんな早く外へ!」

団長の指示が雷のように轟く。その声に我に返ったのか、クラスメイトが急いで出口に走ろうとする。


しかしそれも遅かった。


一瞬の浮遊感。おそらく階層を移動してるんだと推測した。

「あのバカ野郎!調子に乗りやがって!」

俺は毒づきながら辺りを確認する。先程いた部屋とは違う。俺たちは橋の上にいた。当然崖もある。落ちたら生きて帰るのは困難だろう。それぐらいに深い。橋の両サイドにはそれぞれ、奥へと続く通路と上階への階段が見える。

階段の端には魔法陣がある。大きな魔法陣が一つと、多数の小さな魔法陣。小さな魔法陣からは、骸骨が現れた。武装をしており、目は不気味に光っている。さらにデカイ魔法陣からは、やはりデカイ魔物が現れた。見た目はトリケラトプスみたいだ。ただし、瞳は赤黒い光を放ち、鋭い爪と牙を打ち鳴らしながら、頭部の兜から生えた角から炎を放っているという付加要素が付くが……

「まさか‥‥‥ベヒモスとトラウムソルジャーなのか?」

メルド団長が呟く。とりあえずあのデカイやつは不味い。本能でそう感じた。今まで装備を解いていたが、再び装着する。

「変身ッ!!」

気合を入れるためにも叫びながら突撃する。ベルトの風車が回転し、姿が変わる。

サッ ガチャ!


ヘルメットとクラッシャーを取り付ける。

「団長!みんなをお願いします!拓人!蜂起!ハジメ!行くぞ!」

「よし!とりあえず‥‥‥情熱大陸でいいか」

「任せろや!どりゃあああ!!」

「ぼ、僕も‥‥‥よし!錬成!!」

拓人とハジメがベヒモスを拘束し、俺と蜂起がボコボコにする。蜂起は中国拳法と持参したナイフを使って効率よくダメージを与える。俺はエアガンを時止と併せて使い、急所を撃ち抜いていく。弾切れしたら時止で装填しなおす。

ドパンッドパンッ!!ガチャッ‥‥!

ドガ!バギッ!!

「魔法も併せて使うか‥‥よし、突風!」

拓人が風を吹かした。すると、ベルトの風車が再び回り始めた。力が溢れてくる…!


「ハジメ!」


「うん!錬成!!」


ハジメが地面を拘束具にしてベヒモスを封じる。壊そうとしてもハジメが片っ端から錬成していくので、ベヒモスは動くに動けないのだ。さらにハジメの拘束を万が一解いても拓人がいる。実質ベヒモスは、丸腰の状態な
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