前章 復讐鬼
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、僕は帰る準備をする。もちろん大急ぎで帰れる準備だ。荷物は最小限必要なものだけを持って帰り、あとはロッカーにしまっていく。まあそれだから色んな物が盗まれたり壊されるのだが‥‥‥。暴力から逃げるためだと思うなら軽いものだ。
「それでは、さようなら」
先生の掛け声。僕は速攻で走り出す。下駄箱まで行き、靴を履き替え、ダッシュする。ちなみに聖も追いついてきている。彼女は50メートル走を小学生なのに七秒後半で走れるのである。自分も同じぐらいなのだが、頑なに他の人は認めてくれない。少し悲しい。
「急ぐぞ‥‥‥見つかりたくねえ」
「追いかけてくる感じではないから‥‥‥待ち伏せに気をつけてね」
「分かってる。あ、家に着いたな」
全力疾走(信号で休憩)したのであっという間に家に到着する。これを毎日やっているので自然と体力がついた。
「それじゃあ後でな」
「うん!」
僕は自分の部屋に駆け込み、水を飲んで着替える。そしてお菓子を少し食べてそのまま出発。この間五分である。
「行くか」
再びダッシュ!今度もイジメっ子に出会わずに駅についた。ここから数駅移動して練習場に行く。
「さて‥‥帰りは‥‥‥‥‥覚悟だな」
帰りは流石に走る体力も残っていないので、僕は悲壮な覚悟(?)をしたのであった‥‥。
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帰り道。
クタクタになって僕は帰路についていた。すると見覚えのある人影が複数現れる。言わずもがな、上林とその子分である。
「よお緋鷹。奇遇だなあ。ちょっと遊ぼうぜ」
そう言っていきなりストレートパンチを顔面に打ち込んでくる。流石に危ないので避ける。その後はラッシュの応酬だ。数人からのラッシュは非常に辛い。何発か被弾しながらも避けに専念する。これが三十分ぐらい続いた。満足したのか、上林たちは引き上げていった。
「ッ‥‥‥痛えなあ」
何発かが顔面と鳩尾に入ったのでなかなかに痛い。とりあえず手当とかは面倒なのでそのまま聖の元へ向かう。
ピンポーン
「来たよー」
『はーい』
ドアを聖が開ける。
「コウ、来たねって顔!」
「ごめん、直行できた。あれ?意識が‥‥」
僕の意識はそのまま途切れた‥‥‥。
「‥‥‥‥‥‥ウ‥‥‥‥‥‥‥コウ‥‥‥‥‥コウ!」
「ん、ん〜?」
頬に当たる温かい感触に目が覚める。見覚えのない天井が見える。
「ん‥‥‥聖?」
「コウ!良かった‥‥‥」
どうやら僕は気絶していたらしい。脳震盪を起こしていたのに気が付かなかったのかもしれない。
「許せないよ‥‥‥こんなことするなんて‥‥‥」
「‥‥‥
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