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ピンク=シャンパン
第二章
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「だからね」
「それでなのね」
「少しゲームして寝るわ」
「やれやれ、本当に色気がないわね」 
 母は飲み続ける私に心から言った、けれど私は一人でテーブルでチーズを食べながらワインを飲んだ、そして十二時位まで自分の部屋でゲームをしてから寝た。
 そうした感じの生活を暫く続けていたある日だ、私はこの日も仕事帰りにお酒を買ってから家に帰ろうとした。それでこの日安いお酒を探していると。
 ロゼのシャンパンが安かった、それも在庫一掃らしくて普段以上にだ。それでそのシャンパンのボトルを二本買って。
 そうしてお家に帰って飲んだ、この日はサラミをおつまみにして飲んでいたがリビングでテレビをつけると。
 BSにした、正直今のテレビは面白くもないお笑い芸人が下らないことばかり言っているバラエティ番組や変なことを言うキャスターや新聞の論説委員が出ている報道番組ばかりなのでそちらを観ることが多い。ドラマは観るけれど私はゲームをする方が多い。
 けれど今はBSでドラマを観ようと思ってそれを点けるとだった、昔人気だった恋愛ドラマがやっていた。
 そのドラマをロゼのシャンパンを飲みながら観ているとだった、あらすじを知っているドラマだったけれど随分と面白かった。
 それでだ、飲みながら楽しんでいるとまた母が来た。父はお風呂に入っている。ついでに言うと父は私以上に酒好きだ。
「また懐かしいドラマ観てるわね」
「まあね、面白いわね」
「人気だったのよね、そのドラマ」
「いや、私もね」
 ガラスのグラスに自分でシャンパンを入れながら言った、シャンパンの泡がしゅわしゅわと音を立ててそれが余計に飲みたくさせてくれる。
「こうしたね」
「恋をしてみたいとか?」
「そう思ったけれどね」
「じゃあしてみたら?」
 母の返事は素っ気ないものだった。
「そうしたら?」
「そうね、相手探してね」
「そうしなさい、ずっとお酒飲んでばかりでもね」
「それも悪くないけれど」
「恋愛もいいでしょ」
「今そう思ったわ、じゃあね」
 シャンパンを一杯飲んでから言った。
「色々やってみるわ」
「それで結婚もよ」
「そうね。考えていくわ」
 こう言ってまた飲む、ここでふとだった。
 飲んでいるロゼのシャンパンを見た、赤でも白でもないそのお酒は今はピンク色に見えた。それが恋愛の色に見えてだった。
 私は笑ってだ、母にこうも言った。
「恋愛ってのは甘くて刺激があっていいものかしらね」
「またポエムみたいなこと言うわね」
「今思ったのよ。それで酔うのもいいかもね」
「そう思うなら余計によ」
「恋をしなさいっていうのね」
「いい歳だしね」
「そこでも歳のこと言うの?」
「何度でも言うわよ」
 お酒を飲む私にまた言ってきた、そして私は。
 お酒を
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