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ソードアートオンライン アスカとキリカの物語
アインクラッド編
ビーター
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ィアベルの救援に迎えるはずがない。
だが、次の男の発言が全てを明らかにする。

「そうだろ!!だって、あんたはボスの未知のソードスキルのことを知ってたじゃないか!最初からあの情報を教えてくれていたらディアベルさんは死なずに済んだのに!!」

そういうことか、と理解しつつ、アスカはキリトへと視線を移す。
糾弾を受けたキリトの表情は硬い。
まわりのプレイヤーたちも戸惑い、ひそひそと小声で話しているのが聞こえる。
すると、入れ替わるようにしてもう1人男が飛び出してくる。
こちらの顔はアスカにも見覚えがある。アスカとキリトと同じく取り巻きの相手をしていたE隊のメンバーだ。

「お、俺知ってる!こいつ、もとベータテスターだ!だから、ボスのスキルも知ってたんだ!知ってたのに隠していたんだ!!」

場のざわめきはそれほど大きくならなかった。
キリトが情報にないスキルに対応していたことから、みんなある程度は予想が付いていたのだろう。アスカもそうであろうと予想していた。

だが、アスカはそれでもキリトに感謝するべきだと思っている。
ディアベルが死に、壊滅しかけていたレイドパーティーを纏めたのは間違いなくキリトだ。
キリトがいなければ、ディアベル以外にも多数の死者が出たことなど、簡単に推測できる。
そうなれば、レイドパーティーの壊滅、敗走―――完全なるボス攻略失敗だっただろう。

第一、1万人の内、1000人はベータテスターなのだ。単純な割合の計算でも、この43人の内、4,5人はベータテスターであっても不思議ではないし、ベータテスターが情報面で大きくアドバンテージを持つことから、それ以上の人数がいてもおかしくはない。
そんな中、ただ1人、キリトはベータテスターだと明らかになるリスクを背負って、ボスへと挑んだのだ。

ディアベルが死んだ後、呆然とした様子のまま後方でずっと動けなかった奴が何を馬鹿なことを言っているんだ、と頭の中の9割近く思っているが、口に出して反論することをなんとか我慢する。

ここで、何の知識もない自分が感情的に行動してしまったら、マズイ。
最悪、今以上にキリトの立場が悪くなるだけだ。
なんとか踏みとどまったアスカの横から、1人の男が手を挙げながら、前へと出る。
エギル率いるディフェンダー隊の槍使いの男だ。
エギル同様に深みのある、落ち着いた声音でしゃべる。

「でもさ、彼がもしベータテスターだとしても、持っている知識は攻略本に書いてあることと同じはずだろ?あれを発行した人もベータテスターから情報提供してもらってるって書いてあったんだから」

あくまで冷静な反論に、叫び声を上げた男は黙り込むが、その横から最初に叫んだ男が、なおいっそう憎しみしたたる声を出す。

「あの本に書かれていた情報も嘘
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