箱舟マクシム 起動
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けめぐらす。
これまで終始、無言であったアキトが前方へと左手の掌をかざす。
不可解な能力に依然として理解が追い付かず、最大限の警戒を払っていたエネルが思わず身構えた瞬間、上空からルフィが両者の間に舞い降りた。
エネルはこの場に現れた邪魔者を始末すべく、背中の太鼓を叩く。
「青海の猿が……!"雷竜"!!」
その電圧は脅威の6000万ボルト
龍の形状の雷のエネルギーがルフィへと襲い掛かり、その身に直撃した。
ルフィに僅かに気を取られた瞬間、エネルの身体が宙に浮かび上がり、不可視の力に強制的に引き寄せられていく。
「……!」
そうか……!この青海人の能力は……!
エネルは理解した。
この青海人、アキトが有する能力が超人系の能力の中でも強力無比な力であることを理解し、雷と化しその場から回避しようと試みた。
「ォォオオ!!」
何だと……!?
突如、先程、確実に始末したはずの青海の猿であるルフィが"雷竜"の中から勢い良く飛び出した。
その身は五体満足の状態であり、怪我の一つも負ってはいない。
それが意味することはゴロゴロの実の絶対の力が無効化された。
無敵を誇ってきた雷の力が完全に目の前の青海の猿ごときが無効化したということだ。
その信じ難い事実がエネルの思考を停止させ、エネルは一瞬、考えることを止めた。
雷と化し、アキトの強大な引力の力からの離脱を図っていたエネルは行動を止めてしまったのだ。
「バズーカ!!」
「……!!?」
ルフィーの渾身のバズーカが無防御のエネルの腹に直撃する。
エネルは生まれて初めて耐え難い痛みを感じた。
全身を激痛が走り、口からは大きく吐血し、エネルは後方へと受け身も取ることなく吹き飛ばされた。
腹が陥没し、激痛が止まらない。
流血し、口からは吐血する。
何だ、これは……。何が起きている……?
エネルは現状を理解出来なかった。
ゴロゴロの実の力が眼前の青海の猿2匹ごときに無効化され、自分は無様に地面に転がり、天を仰ぎ見ている。
とにかくこの場所から退避しなくては……!あの場所へ……!箱舟マクシムの下まで行きさえすれば……!
「銃乱打!!」
しかし、ルフィは容赦することなく、エネルへと迫る。
側頭部、顔面、腹部、両腕、太腿、脚、あらゆる体の部位に銃乱打を力の限り打ち込む。
ルフィは地面から立ち上がり、この場からの撤退を図るエネルの全身へと銃乱打をお見舞いし、瓦礫の山へと殴り飛ばした。
「青海の猿がァア!!」
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