第1部
ロマリア〜シャンパーニの塔
王様の頼み事その二
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このまま明日まで一日中ずっと眠っていたい。私は本気でそう思っていたのだが、世の中そんなに甘くはなかった。
なぜなら翌日、そんな疲れた体に鞭を打つような出来事に見舞われることになるのだから。
まぶたに降り注ぐ日差しが、私の眠気をゆっくりと覚ましていく。
やがて目を開けると、カーテンの隙間から零れる太陽の光が、暗かった部屋を暖かく照らしていた。
もう朝かぁ……。
私は目を開けると、ぼんやりと心の中でつぶやいた。
ここ数日、盗賊退治で強行軍だったせいか、一気に疲れが出てしまったらしい。自分でも気づかないほどに、体は休息を求めていたようだ。
私はベッドから体を起こし、大きく伸びをした。窓からは、小鳥たちが朝の目覚めを喜んでるかのようにさえずんでいる。
隣のベッドでは、シーラがとても気持ちよさそうな表情で眠っていた。普段は綺麗な金髪の巻き毛だけれど、本当は根っからのストレートヘアらしく、今も金色のまっすぐな髪の毛が寝返りを打つたびにさらさらと揺れている。
もともとくせっ毛気味の私にとっては、うらやましいことこの上ない。そもそも私が普段三つ編みをしているのは、くせ毛を隠すためなのだ。だから、まっすぐでも十分似合ってるのにわざわざ髪型を変えるシーラの意図が私には理解できない。シーラにはシーラの価値観があるんだと思うけど。
なんて考えを巡らしてたら、タイミングを見計らったかのようにお腹が鳴った。
とりあえず空腹を満たすために、私はベッドから降りて、朝食に行く準備をすることにした。もちろん三つ編みを結うのも支度のうちなので欠かさない。
シーラは無理に起こすとかなり機嫌が悪くなるので、自分で起きてくるまで放っておくことにしている。これも、アリアハンから一緒に旅をしてきて知った、シーラの秘密の一つである。
食堂に入ると、すでにナギが自分の分の朝食を食べ始めていた。
「おはよう。珍しいね、ナギ。こんなに朝早く起きてご飯食べてるなんて」
するとナギは朝食のパンを手に持ったまま、眉間にしわを寄せた。
「オレだって好きで早く起きたわけじゃねーよ。できることならもっと寝てたかったぜ。けどまた変な夢見ちまってさ」
「へぇ〜、また変な夢?」
私は期待に満ちた目でナギを見た。彼はとてもうんざりした様子で、
「ちくしょー!! 夢なんて二度と見たくねーんだよ!!」
といってパンをちぎって乱暴に口の中に放り込んだ。でも私はナギの見る夢が、今度はどうしても気になったので食い下がる。
「でもさ、もしかしたら将来ナギに関係があるものかもしれないよ。ねえ、どんな内容だったの?」
ナギはしばらく渋々とした顔をしていたが、なんとなく自分の中だけで抱えているのは嫌だったのか、いつもより低い声で話し始めた。
「確か……墓場
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