暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica58いざ挑まん。最強の堕天使〜Day Before A War〜
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はやて達が「機能停止・・・?」と呟く。シグナムたち騎士には、“エグリゴリ”の全滅と俺の死が同義であるとオーディンの頃に伝えているため、彼女たちは辛そうに目を伏せるだけだ。

「エグリゴリを全機救済すると、俺は・・・死ぬ。セインテストシリーズはあくまでエグリゴリを救済するためだけの装置だ。エグリゴリの全滅が合図となり、俺の生命活動は停止し、以後新たなセインテストが誕生することはなくなる。エグリゴリとの闘い如何によっては1週間から1ヵ月と言ったのは、最後に救うガーデンベルグとのタイミングによって変動するからだ」

俺の死がすぐそこに来ているというショックで誰も口を開かない中、「それで、1つ注意しておきたいことがある」と前置き。

――・・・スター・・・――

「リアンシェルトとの闘いの後、俺はもしかしたら・・・みんなとの思い出を失っているかもしれない。オーディンの世代よりセインテストシリーズが壊れ始めていたんだ。記憶消失という欠陥だ。歴代のセインテストが複製したきたものは、俺たちにとっては記憶に当たるんだ。行き過ぎた魔力行使は体を構築している魔力までも消費し、体が消滅しないために複製したきたもの、つまり記憶を消費して体の維持を図る。それが記憶消失の原因」

「つまり、わたし達とルシルが一緒に過ごした思い出も複製物として貯蔵されているから・・・」

――・・・マイ・・・ター・・・起き・・・――

「・・・私たちと過ごした記憶を失う・・・」

「・・・ああ。みんなとの思い出を失った場合、俺はきっとリアンシェルトとの闘いで消費したドーピング用の魔力を手にするため、局を敵に回してでも行動を起こすと思う。みんなのことを忘れている俺は君たちに酷い言葉を使い、行動をするだろう。もしそんな状況になってしまったら、そんな俺を止めてくれても構わない。一応、謝っておく」

みんなにもう1度深く頭を下げた。ここからは本当にどうなるか予想が付かない。リアンシェルトとの闘いで俺がどこまで壊れるか、その想定すら出来ない今、俺はみんなに謝るしかなかった。




『マイスター! 起きてってば! こんなところで寝てたら風邪ひく!』




頭の中に響く大音声。

「んぁ? アイリ・・・?」

眠りから覚める感覚を得、ゆっくりと視界が晴れていく。目の前には頬を膨らませて、怒ってますよアピールをしているアイリの顔があった。そんなアイリに見つめられる俺は今、八神邸リビングのソファに横たわっており、アイリに膝枕されている状態。

(いつの間にか眠っていたようだな)

背もたれに手を伸ばして体を起こそうとすると、「待って。アイリが起こすから」と、俺の肩に腕を回して起こしてくれた。俺が「ありがとう」を言い終えたところで、アイリは
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