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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica58いざ挑まん。最強の堕天使〜Day Before A War〜
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らかれこれ30年以上も経っているのに」

「言われて見ればそうだけど。でも、そんな・・・」

「私もそれを知った時はショックだったわ。だけど、先輩から直に聞かされて納得せざるを得なかった」

「いつ知ったの? その、先輩がエグリゴリだったって」

「リンドヴルムの首領スマウグが、本局に攻め込んできたときね。うちのクロノや娘たちが頑張ったのだけど、勝てなかったのよね。そこに先輩が現れて、たった1人でスマウグを殺したのよ。ルシル君からまず聞いて、その後に先輩に確認したの」

「それでエグリゴリだって知ったのね」

僅かな沈黙の後、レティはコーヒーを呷って「それで、ルシル君が辞める理由は?」と話を切り替えた。

「・・・セインテストは、ルシル君は・・・エグリゴリを救済することを宿命としている。だから先輩や残る最後の1体を救えば、ルシル君はその宿命から解放されて、はやてさんかイリスか騎士トリシュタンか、誰かと結ばれて幸せに過ごしていけるんだと思っていた。だけど・・・」

リンディの口からセインテストの真実を語られる中、レティの顔が徐々に青くなっていく。そして語られ終えた後、レティは「何よそれ・・・!」と怒りで強く歯噛みした。

「そういうわけで、先輩もルシル君も局を辞めようとしたのよ」

「でもルシル君が先輩に勝って、すぐにその・・・ダメになるってわけじゃないのよね? だったら辞表はまだ受理しないわ。あの子が生き続けている限り、あの子の場所は残しておく」

レティのその言葉にリンディは「そうね」と嬉しそうに頷き返した。

†††Sideルシリオン†††

俺に残された時間はもうあまりない。このまま黙ってガーデンベルグを救うか、せめてもの礼儀として死期が近いことを伝えるか。俺は後者を選んだ。
本局医務局の入院病棟の1室で今なおベッドの上から動けない俺は、ユーノとセレネとエオスを含むチーム海鳴フルメンバーとクロノとリンディさん、それにトリシュたち騎士にもお願いして時間を作ってもらった。まぁ場所が場所だけに、トリシュ達とリンディさんとクロノはモニター越しでの参加だが。

「それで、ルシル。今日はどんな用事なの? 正直、僕とセレネとエオスまで呼ばれるなんて思いもしなかったから驚いているけど」

「チーム海鳴のメンバーって話だったけど、私とかエオスとかユーノとか、一応籍は置いてるけど・・・」

「正規メンバーっていうより準レギュラーって感じだし、なんか気が引けたよね。私たちも一緒でいいのかな?って」

無限書庫でデートしていたらしいユーノ達がそう言うが、“PT事件”ではれっきとしたチーム海鳴だった。“闇の書事件”では確かにセレネとエオスは居なかったが、1度紡いだチーム海鳴の絆はそう容易く解けはしないだろう。
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