十八話
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いくことにしたのだ。
そして、そうするための最低条件としてネギは二人と仮契約を行った。そうすればネギからの魔力供給が可能となり、それだけで安全性が一気に高まるからだ。そして、出てきたアーティファクトがハマノツルギといどのえにっき。召喚された化生を一撃で還す破魔のハリセンと読心能力を持つ絵日記だった。
それらのおかげで二人はここまで特に怪我を負うことなく、明日菜に至ってはその運動神経を生かしてたまに撃退するほどの活躍をみせている。
「真名!」
「分かっているよ!」
その様子を見て手ごわいものを回さなければ一応は安心だと判断したネギは真名にフォローを頼み、自身は敵の撃破に専念したのだ。そのかいもあり、既に化生の数は半分近くまで減少している。だが、やっかいなのが一人。
「楽しいどすなぁ! センパーイ!」
瞳を反転させて刹那へと襲いかかる月詠。彼女だけが厄介だった。今でこそ刹那と互角の戦いを繰り広げているがネギは彼女に今見せているもの以上の何かを感じていた。戦闘者としての特有の勘だ。ネギが刹那に代わり相手に出来れば良いのだが、あいにくと刹那ではこの数の敵をさばききれない。刹那にもそれが分かっているからこそ、月詠の相手に専念しているのだ。
「不味い、な」
時間かかり過ぎている。化生達はネギを倒せと命じられてはいるものの、本来の目的は時間稼ぎだ。直接そう命じられたわけではないが、何となくそれを悟っている兵達は後ろに引いてネギの動きを観察している。何とかして場を動かさねば、とネギが思考をそちらに割き始めたとほぼ同時に、戦場へと新たな影が舞いおりた。
「助っ人するでござるよ!」
「アイヤ〜、一杯いるアル!」
3-Aの忍者娘こと長瀬楓と、カンフー娘こと古菲の参入であった。
楓と古菲、二人の新たな戦力が加わったことで戦況は一気に変化した。まず、明日菜が殆ど闘わなくてよくなったのだ。いかにアーティファクトが強力と言えど素人を戦わせているのは不安だっただけにこれは非常にありがたいことだった。そして、もう一つは……
「では、ここは任せたぞ」
「あいあい」
ネギがフリーになれたことだ。それも楓の予想外の戦闘力のおかげだろう。まさか、これほどのレベルの分身を出せるとは思っていなかっただけに、嬉しい誤算であった。
そして、ネギは杖に跨り空へと登る。化生も最早十数匹しかおらず倒してから皆で行けば、と思うかもしれないが、この状況ではそれは余りよろしくない。敵は今この時も着々とスクナ復活の儀式を進めているのだから。勿論、先行する者にはそれ相応の危険が降りかかるがその辺りは皆、ネギの事を信用していた。短い時間の共闘は、ネギの実力を知らしめるには充分な時間だったのだ。
「さて、
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