暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトス〜サイバネット・テンペスト〜
第一話/邂逅
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
して声を荒げる。しかし、飄々とした風で言い返す。

「問題はねーだろ。寧ろ好都合だ」

「好都合?」

そうだと言いながら近くの端末を操作するAi。
正面のメインモニターには、連日の騒動と、2ヶ月前の世界大会の様子が映る。

「このご時世だ。こんな大事を起こす組織はいくらでも居る。だがこうやって公の場に珍しいカードを使う人間が現れれりゃ、県政にもなるだろ。こっちにゃ最強のプレイヤーが居るんだぞってな。こっちにはアイちゃん特製リアルソリッドヴィジョンがあるんだ。いざとなりゃ、モンスター召喚して蹴散らす事も可能だぜ」

「そうは言うがな…サイバースは今となっては貴重な種族だ。新しく現れることも稀だ。……彼の持つ、サイバースカードを除いて、だが」

財前が俺を見ながら言葉を発する。まぁ、俺自体も、トルネードバスター達が何処から来たのかは分からない。いつの間にか持っていた、としか曖昧に言えないのだ。調べる気はないが。

「まぁ、それに関しては絶賛調べ中だ。あんときのリンクヴレインズの騒動の時に産み出されたか、何らかの原因で持っていたカードがサイバース化したか…後者はまぁ、あり得ないと思うがな」

そう言いながら懐からカードの束を取り出す。

「ほれ、カードは返すぜ」

ポイッと投げられるフォームを取るので、慌てて受け止めようとして__

「……何やってるんだ」

床に滑り倒れる。どうやらちょっとしたイタズラみたいらしい。

「やっぱコイツいじり甲斐があるぜ」

「……俺のカードを荒くしようとしないでください…」

ホコリを叩きながら、カードを受け取る。

「んでどうよ?コード・トーカー達は」

カードを受け取ると、Aiさんが聞いてくる。

「……まぁ、そーっすね…やっぱり、プレイメイカーさんみたく使えないです」

お返ししますと言いながら、俺のカードを抜いたデッキを差し出す。
だが、Aiさんは受け取らず押し返す。

「まぁ、誰だって使える使えないはよくあることさ。まぁ、そのカード達は持っててくれ」

少し腑に落ちないが、カードをケースにしまい、俺のカードをデュエルディスクにセットすると、リアルソリッドヴィジョンでトルネードバスターが真横に立つ。

『……』

時たま意志を持つかのように、デュエルディスクにセットするだけで現れるが、言葉を発することなく俺の側に立つだけだ。

「相変わらずだなぁ…こいつも後々調べねーといけねぇな…」

頭を欠きながらぼやくように言うAiさん。トルネードバスターの存在はとても珍しいんだそう。カードの精霊とよく言われるらしきものだとか言われるが、Aiさんが言うには、コイツ等を含む俺の持つサイバースカードは全てサイバース世界に存在していない
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ