暁 〜小説投稿サイト〜
ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
運命が動き出す時……。中編
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、取り外した左腕を弄り始める。
そう……。俺が今から、やる事は、303高地で失った左腕の代わりに付いている節電義手のメンテナンスだ。
この体になって以降、もう既に何度かやった作業だが、やっぱり正直、違和感を感じえない……。
だって、そうだろ?普通の人間だったら、自分で左腕を外して、別も左腕を付けて、外した左腕を弄るなんて、絶対にないし。もしやるのは、ロボットぐらいなもんだぜ、ハァ……。
もう何度目になるかをも数える気すらしなくなるレベルで、付いている溜息を吐きながら、俺は次のメンテナンス作業を始める。
その為に、トランクから取り出したのは、義手についている人工皮膚カバーを外す為の”剥がし液”だ。
俺は左腕につけた、作業用義手の指先で、剥がし液のボトルを掴みつつ、右手でキャップを開けると、キャップの下についている筆で、剥がし液を義手に塗っていく。
剥がし液を塗られた人工皮膚カバーは数秒した後に、剥がし液の効果によって、ベロン!と義手から離れていく。
そうして、剥がれた人工皮膚カバーの裏側に付いた余分な剥がし液や、義手のオイルをウエスで拭い取り、続け様に水に浸したウエスで水拭きし、乾燥させる。
これで、節電義手を覆っている人工皮膚カバーのメンテナンスは完了だ。


んで、俺は休む事無く続け様に、メインとなる節電義手の整備に入る。
まず最初に、トランクから、専用の整備機器を取り出し、義手にある接続部分に繋ぎ、全部の繋いだ事を確認すると、整備機器の電源を入れる。
瞬間、低い金属音と共に電気が流れ、義手の中にある人工筋肉がピクリ!と少し動く。俺はそれを確認すると、機器についているボタンを回す。
その瞬間、義手の指が、まるで意思が宿ったかの様に動き、続けざまに別のボタンを回すと、今度は義手の腕部分が動いていく。
そう……俺が今やっているのは、義手の動作チェックだ。うーん……やっている自分でも、引く様なホラー映画の様な光景だ……。
だが、目の前で起きている事が、この義手が俺の左腕として機能している証である。現に、今使っている作業用義手とは、全く比べ物のにならないレベルで使い勝手が良いのだ。
そんな義手の動作チェックを終えた俺は、整備機材の電源を切り、整備機材を机の上に置き、入れ替え様にオイル缶を右手に取り、左の作業用義手に移すと、缶を上下に振る。
数十秒程、上下に振って、中のオイルを撹拌すると、先程の剥がし液と同様に右手でキャップを開け、キャップと入れ替え様に、手にしたスポイトでオイルを吸い上げ、そして義手の注油部分に油を指していくのだが、これが地味にメンドクサイ……。
というのも、やる内容こそは、スポイトでオイルを取って、指定された場所に注油すると言う簡単な物ではあるが、なんせ差す場所が多いのだ……正直、数えきれない程だ。
だが
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