暁 〜小説投稿サイト〜
ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
運命が動き出す時……。中編
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の事を見ていた、バルクホルンが話しかけてくる。
「おい、コマンド」
「コマンド……って、俺の事か?」
「あぁ、元コマンド部隊の奴は、お前しかいないだろ?」
そう言って、まさに「お前は何を言ってるんだ?」と言わんばかりの表情で、俺に視線を向けるバルクホルン。
うーん……こいつ、やることなすこと、規則やルールを原則とする堅物のくせに、人のあだ名を勝手につけるタイプかよ……。
そのあだ名も、何の捻りも無いストレートな事実を基にしている所は、カールスラント人ならでは……と言った所か……。
ま、その方が多少なりとも人間らしくて、良いんだろうけど……。

俺は胸の内で、そう思いながら、バルクホルンに「……まぁな」と短く返すと、俺とバルクホルンのやり取りを聞いていた、シャーリーが、呆れた様な表情で、こう言い放つ。
「お前、相変わらずネーミングセンスないなぁ〜……。私だって、リベリアンだし」
「何を言う、リベアン。お前のリベリアンっていうのも、お前がウィーラーが着任するまで、唯一のリベリオン人だったから、その事実に基づき、リベリアンと命名したんだ」
「はっ!ただ単純に目の前の事実を拾って、付けただけじゃないか……そのお前の理論で行ったら、お前のあだ名は『カタブツ』じゃないか」
「んなっ、なっ、何をー!?」
茶化すようにそう言ったシャーリーの言葉を聞き、顔を真っ赤にしたバルクホルンがティーカップを机に置くなり、ズカズカと詰め寄る中、シャーリーは俺の後ろに回り込むと、こう一言……。
「それ行け、コマンド部隊!!」
「は?」
俺がその内容に対し、咄嗟にティーカップをテーブルに置きつつ、己の耳を疑うよりも先に、シャーリーは俺の背中を押し、詰め寄ってくるバルクホルンに対し、俺を近づけていく……って、オイオイオイ!!!!
「はっ、えっ?チョ、待てよっ!」
と俺が、シャーリーを止めようとした時には、もう既に俺の顔面に顔全部を真っ赤にしたバルクホルンが、怒りの混じった声で、こう言い放つ。
「そこを退かんか、コマンド!!」
「いや、俺も退きたいんだが……!?」
と言って、とりあえず目の前にバルクホルンを宥めようとするが、もう既に頭に血が上っているバルクホルンは右手を握りしめるなり……。
「退かぬと言うのなら、うおおおぉーッ!!」
と言いつつ、思い切り握りこぶしを顔面目掛けて、振りかざそうとする……って、ちょ、マテやゴラアアーッ!?
「ぬんっ!!!!!!!」
「!!!」
そう言って、俺が心の中で絶叫すると同時に、振り下ろされるバルクホルンの拳。
咄嗟に俺はそれを素早く右手で払いのけると、逆に振り下ろされたバルクホルンの腕をつかみ、思いっきり反対方向に引っ張る。
「っ!?」
そうすると、バルクホルンは引っ張られた勢いそのままに、反対側へ
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