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ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
運命が動き出す時……。中編
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中から、”とある物”を取り出す。
それは、”厚手のグレーの手袋”だ。
主な使用目的は、今の様に、手に人工皮膚カバーを付けていない状況下で、人前に出る時なのだが……。
ぶっちゃけた話、元の皮膚と人工皮膚カバーの色合いが、かなり違うので、正直、殆ど人前に出る場合は付けているな……。
まぁ、我ながら、そこまで人の手を注目して見る人なんて、殆ど居ないし、居たとしても、「ちょっと日焼けした」とか、「ちょっと大きい傷跡が……」的な事を言えば、殆どの人は納得するしな……。
つーか、それ言っちゃ、左目周辺の人工皮膚カバーに至っては、もうバレてるも同然だよな……。まぁ、こっちの方は常に人目に付く部分と言う事もあってか、超が付く程に細かく色合いが調整され、付けている俺ですら、調整した奴に指摘されない分からないレベルにまで、同化しているから、問題ないのだろうけど……。
と言った感じで、我ながら、考えすぎだとは思うのだが、やはり己の体を兵器に改造されているという事実から、無意識の内に、気にしてしまうんだろう……。
そう胸の内で思いながら、グレーの手袋を機械が剥き出しになっている左手にはめると、手を結んで、開いてを繰り返して、義手の動作及び、手袋に破れ等が無いことを確認する。
「……よし!」
全ての問題が無いことを確認にした俺は、直ぐにドアの鍵&ドア本体を開け、ドアの前で待っていた宮藤と対面する。
「悪い!待たせたな」
「いえ、大丈夫ですよ!」
宮藤は、そう言いつつ、俺の言葉に短く返すと、続け様に、こう言い放つ。
「さっき部屋から、凄い音していましたけど、何かあったんですか?」
「あー……いや、さっきまで、原隊の上官から頼まれていたP-80用の部品の調整をやっていてな……。ちょっと工具を落としただけだ」
宮藤の問いかけに、俺が少なからず遠い目をしながら、とりあえず「ありきたりの、それっぽい理由」を、でっち上げる。
俺の言い放った「ありきたりの、それっぽい理由」に対して、宮藤も特に深く疑問を持つ様な事無く「あ、そうなんですか」と、納得した様子だ。
そんな宮藤に対して、今度は俺が問い掛ける。
「それで……一体、何の用だ?」
「リーネちゃんの実家から、紅茶が送られてきたんです。それで、皆で飲もうっていう事で、ウィーラーさんにも声を掛けて来て……と頼まれたので」
「紅茶か……」
コマンドだった頃には、一切の縁が無かった飲み物だな……。宮藤から、「紅茶がある」と聞かされると同時に、そんな考えが俺の脳内を過った。
というのも、隠密作戦が基本のコマンドにおいて、作戦中に”火を使う行為”というのは、まさに『自殺志願者』も同然の行動だったからだ。
素人からすれば、なんてことも無いタバコの煙すら、コマンドにおいては、命取りだ。実の所、たばこの
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