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木の葉詰め合わせ
本編番外編
日常番外
暴走する極々一部の人々
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を流して自身を拘束していた影を振りほどく。
 力任せに術を解かれた奈良の頭領が尻餅をついた音が、誰の耳にもどこか不吉な響きを伴って聞こえた。

「ねぇ、マダラ。物は試しなんだけど、一緒に戦争に行かない? 大丈夫。オレとお前が組んだら、城の一つや二つなんて大した労力も無く落とせるさ」

 戦嫌いで有名な仇敵の滅多に無い言葉に、流石のうちはマダラも言葉を失う。
 嫣然とした微笑みを浮かべている面をまじまじと見つめ返すマダラをどう思ったのか。
 尚もその人は麻薬にも似た言葉を連ねる。

「なぁ、良いだろう? 大丈夫、絶対に損はさせな――いだいっ!!」
「えーかげんにしろ、このシスコン!!」

 蕩け出しそうな微笑を浮かべていた中性的な容貌が苦痛に歪む。
 頭を抱えて蹲ったその背後には、両眉を吊り上げている猿飛の頭領の姿があった。

「……一体、これはどういうことだ」

 軽く頭を振って先程の衝撃を振り払ったマダラは、彼にしては珍しくどこか途方に暮れた声を上げる。
 青年の純粋な問いかけに室内で様子を伺っていた頭領達は疲れた様子で視線を交わし合った。

「いいから、誰か教えてやれよ」
「いや、でもなぁ……」
「ほら、いうじゃないか。傷は浅い方が良いって。皆が一度は通った道だろう?」

 段々とマダラが苛つき始めた頃、役目を押し付けられたらしい山中の頭領が「実は……」と囁きかける。

「実はですね、柱間殿の妹君に縁談が来たのです」
「縁談?」

 それでどうしてこんな事になっているのだと言外に問い掛けたマダラに、皆が視線を逸らす。

「いや、それが……。なんでも以前妹君の姿を垣間見た大名のご子息殿のお一人が柱間殿に是非とも妹君を妻として迎え入れたいと仰られて……それが、その」
「あんな扇子よりも重いもんを持ったことが無さそうな大名のどら息子なんぞにオレの大事な妹を……!? しかも、側室に迎え入れたいだって……!? 冗談じゃない!!」
「その仕返しに大名のご子息を襲撃に行こうとするお前の思考回路の方が冗談じゃないわ!!」

 憤然と声を張り上げたシスコンを極めた叫び声に、マダラは軽く目眩を覚えた。
 則ち、こんな阿呆なことを言う相手に自分は憧れ、長年その背を追いかけて来たのかと思うとほんの少しばかり(彼にしては珍しく)涙が零れそうになった。

「大丈夫だよ! ちょっと行って来て相手の寝首を掻いて来るだけだし、絶対失敗なんてしないから!」
「それのどこか大丈夫なんだ! 不安しか掻立てられんわ、このボケ!! お前は出来立ての連合を壊滅状態に陥れるつもりかぁ!」

 一際高い抗議の声を上げた猿飛佐助が、ついにあまりの興奮のせいでか息を詰めた。
 げほごほと咳き込む彼
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