暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:22 優しい嘘の続き
[1/6]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
――sideフェイト――
「二人が、本当に遠くへ行ってしまったんだなって。それが……俺は辛いんだ……辛い」
そんな筈は無い。
そう声を掛けようにも……どうして響がその結論に至ったのか解らない。
顔を伏せて、今にも泣き出しそうで……屋上につれて来たけれど……。
いや、今はとにかく。
「まだ。可能性はあるよ? 私達の世界の二人は、必ず帰ってくるって約束したし。まだ――」
「……予感はあった。あの日あの時の震離の声。アイツが嘘を言う時と一致してた。
だけど……状況的にも引けない。でも、帰ると言っていたから信じてた……でも」
顔を上げて、涙を零して。
「あの日の二人が本気の嘘をついたのを察したから、可能性があるって言葉を濁してるんだよ?」
ボロボロと涙を流す。
ゆっくりと小さな響の側に寄って、抱きしめる。
あの日、響が倒れた後……奏達も相当参ってたのを思い出す。
アースラに動ける皆が集まった後、震離たちと付き合いの長い皆は寂しそうにしていた。
奏を筆頭に、時雨と紗雪も集まって話していたけれど。私達の前ではいつか帰ってくるから大丈夫と気丈に振る舞って、三人だけの時には皆落ち込んでた。
ある程度経って、奏がフレイ中将の元へ戻る前に少し話をしたけど……。
――やっぱり寂しい。いつか遠くに行っちゃいそうな子だとは思ってたけれど。それはずっとずっと先の事だって思ってたから。
――流も居るから大丈夫だろうけど……あぁ、寂しいなぁ。
そう言っていたのも記憶に新しい。
それでも。皆生存を信じてたからこそまだ堪える事が出来ていた。
響だって、目覚めてから……あれ?
響はまだ、そのことについて整理をつけられていない?
そうだ。目覚めてから、リュウキと会って、その後なのはとヴィヴィオの部屋に居て……。
だとすれば、
「ヒントはあった。サトが俺達の世界に居るとするなら、どうしてあのタイミングで援護に来なかったのか。
加えて、キャディ店長の所で見た写真が、サトだとするのなら、キャディ店長の元から離れたのも公開陳述会の直前。あの事件が起きると知ってて、居たら助けてしまうから離れたとしたら……。
関わってはいけないと理解していたら、俺達をこの世界に行かせる条件のためにそれが必要なら、俺はそうする」
話が飛躍しすぎている。傍から聞けば、そんな事は無いはずだと思う……でも、自身が経験したサトというイレギュラーを加えると話は変わってくる。
その可能性も出てくる……けど。
「やっぱり鋭いですね。響さんは」
第三者の声が聞こえて、私の視線はそこを引っ張られて。
「先に出
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ