戦士のアウェイクン
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張状態を維持しながら連邦と管理局も加わった戦争経済に発展させ、石油に代わる超長期的発展軸として利用していくんだと思う……」
「うわぁ……クローンの存在も考えたら、それって永遠に続く代理戦争になるよね。マズいじゃん、それ……」
「クローンだけじゃない、ドローンみたいな無人機が入る余地だって十分ある。地球やオーギュスト連邦は無人兵器に関わる技術が発展してるから、生産費用もそんなにかからない。命令に何の反発もしない兵器にAIや武器が搭載されれば、戦場にヒトであるアドバンテージは無くなる。今はまだヒト同士で戦ってるけど、兵器同士で戦わせれば人的被害なんて出ないのだから、いずれ戦場にヒトがいない戦争が当たり前になるかもしれない。でもね、お兄ちゃん……私達に政治は出来ないよ。色んな意味で私達の存在は、この世界から浮いている。だから戦争経済を築いた存在をどうにかできるのは、それに関わってきた誰かとなる。その誰かがやり遂げない限り、この血塗られた未来は避けられないんだ」
「そして僕達にもやるべきことがある以上、地球の未来はその誰かに託すしかないんだね」
僕は……願う。この世界の地球にも、いくつもの運命、絡まりあった報復心、世界の流れ、自らの宿命、その全てを乗り越えて……倒すべき敵を倒し、過ちの時代を終わらせ、新しい未来を掴み取ってくれる人がいると。
「ふぅ……やっと今の次元世界の状況がつかめてきた。ところでリタ、世紀末世界の方は大丈夫なの?」
「はい。サクラさまの話でアンデッドの数が減少している理由がわかりましたし、近場にいたアンデッドの大半はサン・ミゲルの皆総出で倒しましたので、当分襲われる心配はないでしょう」
「そっか。にしても世紀末世界と次元世界で2年という時間のズレが生じていたのに、僕はちょうどその間石化していて体の変化は無いから、戻った時の違和感は避けられそうだね」
「ですね。ただ、その偶然を幸か不幸か、と考えるのは失礼でしょう。カーミラさまも必死なのですから。ところで思い出したのですが、おてんこさまはいずかにおられるのですか?」
「あ、おてんこさまはお兄ちゃんの石化が解ける一週間前にお兄ちゃんの中から出てきて、色々あって一足先にマウクランのマザーベースに行ってるんだ。太陽の果実のプラントが気になるってことで……」
「プラントとは、面白そうなお話ですね。そういうことでしたらわたし、色々お手伝いできるかもしれません」
「確かにリタがプラントを手伝ってくれたら、太陽の果実もたくさん作れるね。あ、そういえばサクラ、僕が最初に渡した大地の実と太陽の実だけど、ちゃんと栽培できてるの? ほら、髑髏事件じゃその辺りの話が中途半端なままだったし」
「お兄ちゃん、その事なんだけど……実は上手くいってないみたいな
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