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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:20 帰還日程決定
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「……さ、もうまもなく奏やはな、小さなはやてさんが戻ってきます。気取られないようにしてくださいね?」

「……」

 ゆっくりと手を離してくれるのを見届ける。
 良かったよ。ダボッとしてるパーカーを羽織ってて。これならシワは目立たない。
 
「……ゆりかごを、中から破壊、消滅させるために震離と流が残った場合。生存確率はどれくらいや?」

 ……やっぱりそうか。平行世界の私達がとった行動はそうなんだね。
 それならば。

「……直後に空間転移していれば高いかと。ただ、ゆりかごを破壊したエネルギーで座標なんてどこを示すかわかりませんけど。
 帰るって言ったのなら、私達はそれを護りますよ」 

 同じ私の事だ。おそらく絶対帰ってくると告げたんだろう。
 
 だったら、私もそれに合わせるだけだ。私達がついたであろう本気の嘘を通すために。
 
 
――sideフェイト――

「……ゆりかごを中から破壊、消滅させるために震離と流が残った場合。生存確率はどれくらいや?」

 部屋に入る前に、そんな声が聞こえてきて。私達の動きは止まった。
 
 いや、正確には。響の足が止まったんだ。まるで縫い付けられたように動かなくなって、その手はすごく冷たくなって。
 
「……直後に空間転移していれば高いかと。ただ、ゆりかごを破壊したエネルギーで座標なんてどこを示すかわかりませんけど。
 帰るって言ったのなら、私達はそれを護りますよ」  
 
「……ッ」

 踵を翻してその場を離れようとするのを慌てて止めて。
 
「……何でもない。何でも無いから、手を……離して」

 声が震えている。
 
 初めて小さくなったときのように、泣いているというのがすぐ分かった。
 だけどどうして? 
 
「ごめん。今入れない。だから……」

「分かった。それなら」

 響の手を引いて集合場所とは違うところを目指す。
 その間に、人払いの魔法を掛けながら……うん。屋上だったらきっと大丈夫。
 
 

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