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レーヴァティン
第百二十四話 三国だけでなくその六

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 英雄は主力を上陸させた、船をそのまま岸辺に向かわせてそこに着岸させてだった。
 兵達が次々と上陸して算を乱している敵兵に陣を組んだうえで襲い掛かる、こうなれば戦は決まった。
 そしてだ、英雄達はすぐに岸辺を手に入れたが。
 英雄は上陸するとすぐに全軍に命じた。
「これより近くにある城や砦をだ」
「全てですね」
「攻め落としていく」
 そうするというのだ。
「ここはな」
「そのうえで」
「ここを拠点としてだ」 
 良太にさらに話した。
「高知にも向かう」
「そうしてそのうえで」
「土佐を手に入れる」
 この国全土をというのだ。
「そうする」
「ではですね」
 謙二は英雄のその言葉を聞いて言った。
「これより」
「そうだ、四万十川の西はな」
「全てですね」
「手中に収め民もな」
 彼等もというのだ。
「領民にしていく」
「その様にしていきますね」
「しっかりとな」
「では足場を固めるまで」
「四万十川を渡ることはしない」
 その東に行くことはというのだ。
「それはな」
「控えますね」
「そして伊代から土佐の道だが」
 その山道のことにも言及するのだった。
「整える」
「狭く険しい道ですが」
「それをだ」
 あえてというのだ。
「船で兵糧や武器を運んでいるが」
「それだけではいざという時に」
「湖が激しく荒れるとな」
 その時はというのだ。
「兵糧も運べなくなる」
「そして武具も」
「だからだ」
 その時に備えてというのだ。
「ここはだ」
「四万十川の西への道も整える」
「そうする」
「では」
「焦りはしない」
 実際に英雄は焦っていない、それも一切。
 それで今は四万十川の西を掌握することにしてそこへの道のことも考えていた、そうしつつ十万の大軍を上陸させて。
 まずは湖の岸辺の城や砦に兵を進めそこから降る様に言い降った城はそのまま手に入れて断った城を攻めて落とした。
 そうして拠点を構えていってだった。
 徐々に四万十川の西を掌握してだ、英雄は本陣で言った。
「順調だな、だが」
「それでもでありますね」
「そうだ、今はだ」
 どうもとだ、峰夫に答えた。
「不安もある」
「兵糧のことが」
「若し湖が荒れれば」
 謙二に言ったことをそのまま言うのだった。
「兵糧を運べなくなる」
「そこがでありますね」
「心配だ」
 どうしてもというのだ。
「だからだ」
「その不安の種を消す為に」
「まさにだ」
「陸路をでありますね」
「整えてだ」
 そこもというのだ。
「そうしてな」
「そこからも兵糧を運べる様にするでありますな」
「そうする、そしてだ」
 そのうえでと言うのだった。
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