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Duel:15 続・合宿二日目、嘗ての貴方の言葉を胸に
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――sideフェイト――
震離からの小言から開放された私と奏は、黙って温泉に足を運びました。なんというか、すっごく長くて疲れて……うん。
「……ひっどい目にあったねぇ」
「普段怒らないというか、嗜める言い方しない分。こういう時長いんだよね」
二人同時に疲れ切ったため息が漏れる。私も奏もすごく怒られたなーって。
だけど……。
「その割に、嬉しそうなのは何でかな?」
疲れたように見えるけれど、それ以上に何処か嬉しそうに笑っているのは……。
「知ってて聞いてるなら意地悪で。知らないで聞いてるのなら野獣先輩まじですかってなりますねー」
「や、野獣先輩っていうの止めてよ」
流石に意地悪だなーっていうのは合ったけれど。その返しは予想してなかったよ?
「……まぁ。嬉しいのは嬉しいですよそりゃ勿論。だって、いつ会えるか分からない人に昔懐かしい怒られ方したんですから」
「そっか」
まぁ、奏が嬉しそうにしてる側で。すごく怒られた私は落ち込みそうだったけど。二人共嬉しそうにしてたのは良かったのかなって。
ざぶざぶと温泉の中を歩くはやてさんと目が合って。
「あー、フェイトちゃんに奏やー。温泉に来とったんかー」
「あ、お疲れ様でーす」
「おつかれ、はやて」
「……なんや、えらい疲れとるやん。どうしたん?」
二人してはやてさんに事情を説明した所、思いっきり爆笑されました。
で。
「なんやおかしいわぁ。フェイトちゃんが、そんな態度取るようになったのはほんま驚いたで?」
「へー。大人しそうとは思っていましたが、そこまでだったんですねー」
「……そんなつもりは無いんだけどなぁ」
からかうようにはやてに言われると、ちょっと恥ずかしいなって。
「というか、奏さんや?」
「何でしょうはやてさん?」
……あ、はやての目が嫌な光り方した。絶対碌でもない事だ。
軽く深呼吸してから、奏の目を見て。
「私の事も先輩って呼ーんで?」
「やーです」
テヘッと、二人で小首を傾げてるのが面白くて。つい吹き出しそうになってしまうのを堪えていると。
「なんでや?! ええやん、私……やなくて、ウチもそう呼んでくれたってかまへんやん!?」
ザバァと立ち上がって湯船に波が立つけど、気にせず奏の肩を掴んで前後に揺らす。
「えー……だって、今後の上司に当たる人をそんな気安くは呼べませんってー」
……おっと?
「えー……その様子やと、なのはちゃんも先輩というかそんな感じで呼んでるんやろー? 仲間はずれはややわぁ」
「呼んでませんってー。先輩呼びしてんのはフェイトさんだけですよー」
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