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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:15 続・合宿二日目、嘗ての貴方の言葉を胸に
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喜んで」

 決して悲しいお話じゃないんだ。だから懐かしく、楽しかった話をしようかな。 

 

 ――side響――

「へ……くしょん」

「……サト、風邪?」

「いや、平気。大丈夫」

 ……誰か噂でもしたかな? しかしまぁ……。

「あの、ある……じゃなくて、姉様?」

「ん?」

 俺の隣に座るはなが不思議そうにこちらを見上げてて。

「大丈夫、でしょうか?」

「……サトも言ってたろ。そのまんまだよ。平気だ平気」

 むしろ、あのくしゃみって本当に意図せずに出たんだろうなぁ。見てると良く良く分かる。
 だーからかー。奏や震離が、誰かに噂でもされた? って聞いてきたのは。
 見てると、俺ってあんなにわかりやすかったんだなぁと。

 まぁ、それはさておいて。

「何で、皆八神さんちのお部屋に集まってんの?」

 隣のはなに、対面の席に座るサトと七緒。起きたら皆居て驚いた。
 掛け布団を畳みながら、それぞれの様子を伺うと。

「ごめんなさい。私はサト様と七緒に着いて来たので」

「……私もサトに着いてきた」

「……アインスが、フェイトさん……あぁ、大きい方を探してたから代わりに来た」

「あ、はい」

 なるほど。それでか……。

「ねぇ、サト?」

「ん?」

 おや、何か空気が変わったと言うか、空気を壊しに来たと言うか……。
 ……なんだろう、七の表情ほんと読めないなぁ。

「今度、家に遊びに来てよ」

 おっとぉ? サトの顔から色が抜けていったわ。
 たしか、七緒って……あれ?

「中島家だっけ?」

 お、ちょうどはなが言ってくれた。

「ううん、お父さん。私、名字、スカリエッティだよ?」

「「……ぁー」」

 なるほど、サトの顔から色が抜けたのはそういう事か、だけど……。
 ふと、頭によぎるのは、この世界に来たばかりのサトの記憶。
 頭では分かっている。だけど、受けた事、そして、辛い記憶が混ざってどうして良いのかわからないというのも分かる。

 この世界のスカリエッティと、俺達の……管理世界のスカリエッティは大きく違う。
 事実、あのメガネ……たしか、クアットロって言ってたっけな。この世界のスカリエッティ一家は揃いも揃って、サトを気に入って心配してるらしいし。

 ギギギ、とすごくぎこちない動きでこっちに視線を向けて……。

 ―――着いてきてくれ。

 ―――はいはい。

 まさか自分同士で、アイコンタクトで会話できる日が来るとは。人生ほんと不思議だねぇ。

「……うん、今度、行くよ」

「うん、待ってる」

 ぎこちなく、それでも一生懸命笑って、だけど。どっか不安
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