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Duel:15 続・合宿二日目、嘗ての貴方の言葉を胸に
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る直前と……かなり疎らに行っています。
 そして、何より酷なことは……サトは機動六課が襲われる事態を知っていますが、歴史を変える事が出来ない上に、サトは無力だということを突き付けられます」
 
 そこまで言ってようやくはやてさんの表情が鋭くなった。

「何でや? サトは響で、あの子は聡い子や。それならば……」

「サトが響だと知る世界は、2つ目の……この世界であったはやてさん達だけです。それ以外で、サトを響だと分かって。それを信じることが出来るとお思いで?
 私も―――」

 一瞬だけ流の顔を見て、少し心が楽になる。

「流も、最後に会ったっきり、私達を本当に知るサトに会ってませんから。
 3つの世界……もしかするともっと回っていたのかもしれない、それはサトが胸に秘めていたか、本当なのかはわからないです。
 だって……私にも、流にも……いいえ、かつて一緒にいたからと。無条件で私達に手を差し伸べて、六課の皆を陰ながら助ける。アンノウンで、第三勢力とか言われて、自分以外に頼れる人が居ない状況。
 何より、自分が其処に居て未熟な立ち振舞を見ることしか出来なくて。知ってるからこそ助けたいのに、それをしてしまえば、歴史を変えてしまう。自分と同じ歴史を辿らせてしまうんじゃないかって、不安を抱えて。それでもほっとけないからって手を伸ばして」

 ……もっと速くに信じて上げれば。あの人は敵ではないと分かっていたら……きっと。

「だから、無茶して、それでもやらなくちゃいけないって……。
 まぁ、完全なアンノウンなのに逃げ切れたのは流石だなーって変に評価があがってたのは面白かったですけど」

「……ある程度知ってて、機動六課……いや、地上本部からも逃げてたってことやろ? すごいなぁ」

「えぇ。あの人が旅立つ日にいろいろお話しますが、核心には触れずにほとんど独自行動、そして、私と震離さんの局員カードを使って、いろいろ立ち回っていたのは流石というかなんというか」

 あの時は本当に分からなかったんだよねぇ。
 ふと、はやてさんが、嬉しそうに、懐かしむような表情で。

「あんなぁ、二人共?」

「「はい?」」

「誰にも言わへんし。私の胸にしまうから……もっと聞かせて欲しい。
 正直まだ、疑ってるんや。あんなに心折れたサトが、響が……どうやって二人の世界で影響を与えていたのかって。もっと聞きたいんや」

 自然と口元が緩む。遠い過去と言うには早すぎる、けど決して近い思い出ではない。だから……。

「とっても長いお話ですよ?」

「かまへんよ。思い出話なんてそんなもんや。
 それに……もっと二人とお話したかったしな」

 二人で顔を見合わせて、笑い合って……。

「そういうことなら」


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