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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第三十一話 凍結
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てチャージセイバーによる追撃を見舞い、吹き飛ばされたテンジアンは即座に円月輪を飛ばしてくる。

マッハダッシュでそれをかわすが、突っ込んできたテンジアンの斬撃を受ける。

「ぐっ…」

互いに軽くない傷を負いつつ、ソウとテンジアンの熾烈な攻防は止まらず、テンジアンは決着をつけるためにSPスキルを発動する。

更に謡精の力も上乗せし、更なる威力の向上をさせた物だ。

「覚悟はいいか?君の信念の雷刃を凍てつかせ、砕く!!白闇に舞う冷氷花弁!地に堕つる間もなく斬り捌く!絶対零度、一刀両断!!氷華雪断!!」

「っ!」

上空から襲ってくる冷気をマッハダッシュを駆使してかわしていくが、最後の冷気をかわせずに直撃してしまい、氷に閉じ込められてしまう。

「終わりだ…一閃!!」

とどめの斬撃を叩き込み、テンジアンは勝利を確信したが、テンジアンは心のどこかでオリジナルの紅き雷霆の力を甘く見ていた。

「まだ終わっていないぞテンジアン!」

「何だと!?」

最後の一撃に耐えきったソウにテンジアンの表情が驚愕に染まる。

「俺は負けん!迸れ!紅き雷霆よ!閃くは破滅の雷光!紅雷の刃よ、敵を斬り裂け!!ギガヴォルトセイバー!!」

即座にSPスキルの雷刃波を直撃させ、怯んだテンジアンとの間合いをマッハダッシュで詰める。

「終わりだテンジアン!!」

渾身のチャージセイバーで斬り裂き、まともに受けたテンジアンは膝を着いた。

「っ…不覚…!」

「チェックメイトだ。テンジアン…俺の力を取り込んだ宝剣とモルフォの謡精の力を使っていたことで…お前自身ですら気付いていない驕りがあったな…」

「…そうか、完全な雷霆宝剣とそれに連動させたミラーピースの力…今までにない力を持ったことで、僕の心のどこかに驕りが出来ていたのか…」

何と言う間抜けな敗北だ。

紅き雷霆の力とは言え、所詮は血液に混在していた僅かな能力因子であり、そしてそれをテセオの第七波動で無理矢理扱えるようにしたような物だ。

その莫大な力に適正を持つソウに確実に勝てると思うのが愚かだった。

「(すまないパンテーラ…彼を引き入れることも出来ず、君を置いて先に逝く僕を許して…)」

「…………」

死を覚悟していたテンジアンだが、銃口の雷撃刃が消えたことに気付いて俯いていた顔を上げた。

「……?」

「テンジアン…頼む、ミラーピースを渡してくれ…お前を倒せばテーラが悲しむ」

「言ったはずだ。これは僕達に必要な物だと。返して欲しいのなら力ずくで奪うことだ」

「そうか………ならもうここに用はない(すまない…シアン…モルフォ)」

胸中でシアン達に詫びながら銃を納めるソウ。

「何故…?」


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