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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第三十一話 凍結
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、皇神にいた時も衣食住が約束されていたシアンでは想像も出来ないだろう。

『テーラちゃんもそうなのかな…?』

「それはそうだろう。憎しみは消えない…どれだけの年月が経ってもだ。俺も皇神から受けた仕打ちに対するこの憎しみは忘れられん…絶対にな…」

『お兄さんは…GVの夢に反対なの?』

「肯定も否定もしないとだけ言っておく」

それだけ言うと会話を打ち切ってゲートモノリスを破壊して奥に進むと、そこにはテンジアンがいた。

「流石は海内無双の紅き雷霆…ここまで乗り込んでくるとは恐れ入ったよ」

テンジアンと対峙したソウはテーラのことを考えて不馴れながらも穏便に済ませようと説得を試みようとする。

「………テンジアン、テーラの兄であるお前を出来ることなら殺したくはない。頼む、お前の持つミラーピースを返してもらえないだろうか?」

「悪いがそれは出来ない。これは僕達の理想に必要な物だ。だが、僕個人としても君とまた話がしたかった。パンテーラが随分と君のことを気にかけていたから、彼女の能力で記憶を幻覚の形で見させてもらった…妹を助けてくれたことに礼を言うよ。君が身を挺して守ってくれなければ妹は生きてはいなかった。だからこそ残念だよ、少しでも出会い方が違っていれば僕達の最大の理解者になってくれたかもしれないとね…今からでもエデンの同志になるつもりはないかな?最初は居心地が悪いかもしれないが…君の関係者の身の安全は無能力者を含めて保障しよう」

「悪いが、それは出来ない。俺は以前言ったように弟と妹を見捨てることは出来ん…」

「…考え直してくれないか?君を倒せば…妹が…パンテーラが悲しむ」

「テーラのことに関しては本当にすまないと思っている。だが、俺はあいつらの兄だ。あいつらの願いを俺は叶えてやりたい」

「ガンヴォルトの願いは今の愚かな無能力者を滅ぼさずに能力者との共存だったね…そのような無理難題、とてもではないが、実現出来るとは思えない」

「そうだな、それは俺も同意見だ。実現させようとしたらどれだけかかるか見当もつかんし、お前達の方が余程現実的だ。だが、GVは誰に似たのか…頑固だからな。一度決めたことは何がなんでもやり通そうとする。だからこそあいつは強い……お前は復讐のためもあるが、テーラの…妹のために力を振るっている…そうだろう?」

「そうだ。妹の望みは僕の望みでもある」

「なら俺も同じだ。家族の願いを叶える。それが俺の戦う理由の1つ…勿論復讐などの個人的事情もあるがな」

「そうか…本当に残念だよ。パンテーラのことを思うと心が痛むが、あの子の障害となる君を生かしてはおけない。許してくれ」

「…謝るな…あいつの信頼を…想いを裏切ったのは俺だ…だが、俺はもうあいつから逃げるような真似は
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