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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:14 合宿二日目、 嬉しい変化
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レまで対戦の映像を拝見していると、何処からともなくシュテルが隣に座ってきた。
 
「いや何、良い表情で楽しむようになったな、と」

「ふむ……あぁなるほど。サトの事ですね」

 流しっぱなしの映像を見て、状況を把握したシュテルが優しく微笑む。
 我と同じ考えに至ったのか、流れる映像を見てうなずいておるのが珍しい。
 ふと、辺りを見渡して……。

「ユーリやレヴィ、姉妹は何処に?」

「休憩がてら温泉へ。キリエは響を探しに行きましたし、ユーリとアミタははなと七を連れて。そして、レヴィはアインスとサトの追っかけを」

「あやつらは……」

 ズキズキと頭が痛む。おそらく温泉宿だということを忘れきってレヴィは騒いでいるだろうし、普段のアミタならいざ知らず。こういう時のアミタは三人を引っ張って振り回しかねない。キリエも響を追い掛けてトラウマを作っていなければ良いのだが……。

「本当に貴重な経験を積めるな」

「えぇ。フリーの戦闘ですが、色々な経験を積むことが出来ますし。何より、あんなに技術の引き出しがあるという事に驚きました。
 何よりも王の言う通り、良い表情になりましたね」

 映像の向こうでサトが様々な武装を用いてチーム戦をしている。時には挑戦を受け、時には違う武装で戦い、時には新たな選択肢もあると言うことを実践して見せている。
 ほんの少し前に比べれば、ありえないほどの変化だが……。

「未来からの転移者がサトの何かを変えてくれたのだろうな」

「えぇ、ありがたい事です」

 嬉しい半面、正直少し寂しいというのが本音だ。ブレイブデュエルの元を作り、そのテストを担当した一人。
 我等が海鳴に来るまでのたった一年で、完成までこぎつけることに協力した一人なのだが。
 コレほど素晴らしい新たな境地のゲームだと言うのに、唯一仕事のように淡々としていた。そのくせ、我等が徒党を組み挑んでも、最初の頃はあしらわれてばかりだった。
 仕様を覚え、ロケテストが開始される頃には……仕事は終えたと、そう言ってプレイすることを辞めそうになった。

「あの頃は大変でしたね、王? 流や震離が、ふらりと何処かへ行くサトを探しては引っ張り連れてきて、このテストをあのテストをーと、何度も依頼していましたしね」

「全くぞ。だが……レヴィやお供……いや」

 一応周囲を確認して、この場にいるのがシュテルだけなのを確認してから。

「アインスや、アリシアが寂しそうにしているからと、誘っては共に遊んでいたな」

「レヴィに至っては、今度こそ一本を取るという理由でしたからね。勝ち逃げは許さない、と」

 その頃からか。ロケテストの期間が過ぎて、ようやく少しずつ瞳が優しく、小さく微笑む様になったのは。

 その
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