第24話
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は?」
「こっちのことだ。それで、投降するの? しないの?」
「その前に聞かせてくれ。……君たちはいったい誰なんだ?」
この日、リリアナはジオン公国軍の人間を多数捕虜にしたが、何らかの政治的取引があったらしく、この事件はジオン公国軍と地元勢力との偶発的衝突として処理され、大事になることはなかった。当事者間のうち、双方のトップの間で合意が得られていた茶番だったのだから、それも当然だろう。混乱しているのはトップ以外の当事者と、極秘に監視していた連邦軍である。
ジオン公国軍が敵であることに疑いはないが、リリアナを名乗る反地球連邦組織もまた敵である。それぞれ違う組織となっているが、実際はどうなのか。ある程度の協力関係にあるとは思われるが、その連携はいかほどか。リリアナの正確な勢力範囲、拠点、構成員、所有する戦力。調べることはいくつもある。そんな中で、リリアナはジオンのシャトルを撃墜し、乗員に威嚇射撃をし、連れ去った。黒海周辺、欧州戦線での両者の連携から、リリアナはジオン公国軍の非合法工作部隊と判断されていたが、その推測に大きな疑問符が付くこととなったのだ。このミスリードにより、連邦軍情報部は再調査に過剰な時間と人員を割いてしまう。
こうしてジオン公国軍とリリアナは、地球連邦軍の目の前で堂々と人員の配属に成功した。主だったところでは、エリオット・レム少佐、ビリー・ウォン・ダイク中尉、フランク・ベルナール少尉、マサキ・ナカガワ少尉。そして、ガイア大尉、マッシュ中尉、オルテガ中尉。かつてルウム戦役でレビル中将の座乗艦アナンケを撃破し、脱出を試みたレビル中将を捕虜にしたこともある、ジオン公国軍随一の武勲を挙げた精鋭。黒い三連星と称えられた英雄である。
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