ありふれた職業で世界堪能 4
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族と合流して詳しい事情を話してもらった。それを聞いて徹が少し考え事をしてから念話を繋げてきた。
『童貞処女を捨てるのにお誂え向きな奴らが居るようだが、どうする?儂が全て処理してもいいぞ』
香織は分かっていなさそうだが、意味を理解したオレは息を呑む。
『処理するなら銃がおすすめだ。魔法は詠唱なんかで時間を食うからな。意思が途中でしぼむ』
そこまで聞いて香織も息を呑んでこちらを見てくる。
『はっきり言っておく。殺す覚悟がないとこの先キツイぞ。忘れがちだが、魔人族との戦争中だ。意思の疎通の出来る相手を害せるか?』
態々魔人族と言い換えてくれたが、場合によっては王国兵ともやり合うことになるのを示唆している。解放者の記録が正しいのなら集団洗脳をやってくる可能性がある。集団を洗脳できるなら精鋭を洗脳して送り込んでくる可能性だってある。あるいはあの天使のような奴らが送り込まれることだって。それを無力化する?そんな余裕はおそらくない。つまり殺す必要がある。
『安心しろ。外道に落ちないように見守ってやる。別に罪もない民間人をぶっ殺せというわけじゃない。害意を持って近づく言葉の通じる魔獣を狩る。その程度で考えればいい』
気安く言うが、急にドンナーが重く感じる。
『あまり深く考えるな。撃てる時に撃てばいい。間違っているなら止めてやる。一つだけ言えるのはやらなかった後悔は結構長引くぞ』
やらなかった後悔か。徹が言うと実感が湧きすぎて気持ち悪い。詳細を聞くと絶対後悔するから聞かないけどな。あと、躊躇いもなくドンナーの引き金を引けた。帝国兵が下衆にも程があると思う。結構デフォルトの思考だと聞いてますますこの世界が嫌いになった。とっとと元の世界に戻れる神代魔法を探そう。香織も結構普通に殺せていた。まあ、後から結構来て二人してユエに慰められたけどな。
ちなみに大半は徹が剣鉈と鍬で処理していた。最後は地面と一緒に耕して均して痕跡がなくなった。処理が手慣れすぎていて引いた。絶対に地球でも似たようなことをやったことがある手付きだった。それと死体を漁って財布やら手紙やら馬車から報告書などを回収していた。似たような筆跡で何かを書き記していたのをスルーする。絶対碌でもないことだ。もしかしたらオレは解き放ってはいけない人間を解き放ってしまったのかもしれない。奈落の100層で静かに暮す方が良かったのではないのかと思い始める。もしくは、出来る限り早めに日本に戻るかだ。こっそり裏で動いてるかもしれないが、見ることはなくなるはずだからな。
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