ありふれた職業で世界堪能 4
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も受けていないのだから。
徹の機嫌がちょっと悪い。大丈夫だとは思うが、シアに釘を差しておいた方が良いな。
「シア、改めて言うがオレたちの中で一番怒らせたら不味いのが徹だ」
「あの冷たい目で睨んできてた人ですか」
ああ、完全に戦闘モードと言うか暗殺者モードと言うか、そっちになってたのか。損得勘定じゃなく計算で邪魔だと判断されてもおかしくなかった。
「運が良かったな。機嫌が良かったのか分からないが、一歩間違えたら頭がパーンっと弾け飛んでたな」
シアが固まっているが事実だ。
「オレたちの中で一番殺しに慣れてる。邪魔だとか害になると判断したら速攻で排除する。あいつの好きな言葉は『大概の問題はコーヒーを一杯飲む間に心の中で解決する』だ。緑茶党だけどな。少し悩んでも、すぐに答えを出して結果に悩まない化物だぞ。あまり図々しい態度をとると排除一択になる。不能の上に征服欲とかそういう欲も一切ないからな。殺して晒すのを躊躇わないぞ。ああ、肥料にはされるかもしれん」
その言葉に香織とユエが顔を反らす。そしてぶつぶつと何かを唱えている。徹の肥料作りはSAN値を削られるからなぁ。目立たないようにと夜中に作ってるんだが、それを偶然でも目にするとなぁ。
「嫌だぞ、明日の飯の原料になるとか」
「肥料にされるのが確定!?」
「面倒だからと腕の一本や二本位ならもがれるな。足は、担ぐのが面倒だから許されるだろうけど、その次は耳、いや先に耳からかな?」
「ハジメ、肥料には栄養がある方が良いから胸からかも」
「血止めが面倒だとか言って、焼いて止める可能性があるんだぞ。肉が食えなくなる」
「今も大して食べれない。もう大豆ハンバーグでいい」
それには賛成だ。魔獣の肉のまずさはどうにもならなかった。徹だけはなんとかしようと研究してたが、激辛チャレンジに放り込んだら爆発してた。あたり一面にカプサイシンが振りまかれ、催涙弾をくらったみたいになった。直撃をくらった徹も流石に咳き込んでいた。鼻に直撃をくらったらしい。
あとはユエの言う通り大豆ハンバーグというか大豆(他にも色々な豆。正体はきっと聞かないほうが良い。どうせ遺伝子改造を施した何かだから。足なんて見なかった)を使った成型肉もどき。魚にも飽きてきた頃に開発された成型肉もどきは食卓を豊かにした。久しぶりのまともな分厚いステーキに涙した。その後に出てきた肉じゃがの方が美味かったけどな。
ユエはハンバーグが好みだった。中からチーズが出てきたんだが、そのチーズはどうやって調達したのか聞けなかった。豆乳からゴニョゴニョしたんだろうけどな。ちなみに香織はロールキャベツを気に入っていた。どうやってスープの出汁をとったのかは聞かない。原材料に目を向
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