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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:13 合宿一日目、新しい朝が来て
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しているのやら」

 ニヤリと笑う奏を見つつ、色々考えるけれど今一何も浮かばなくて。

「ヒントってない?」

「……黒髪ロングをどうしたら可愛くなるかって相談中」

「フフ、なるほど。そういう事」

 顔を見合わせて二人で笑って。

「奏。今日は一緒に温泉行こうよ?」

「うん。私で良ければ喜んで」

「こっちのフェイトのお話がたっくさん有るんだ」

「それなら是非聞かせて下さいな?」

 にーっと二人で笑って、一緒に歩いて。年こそ離れてるのにすごく話しやすいなーって。


――side震離――

「いい湯だねぇ」

「そうですねぇ」

 カポンと、二人で個室の温泉に浸かりながら昨日の疲れを癒やす。特に……。

「……腰は平気?」

「とりあえずは。それに直に満月だというのもありますし、丁度良かったなぁと」

 湯船に揺蕩う流の茶色の髪を手に取りつつ、その様子を伺うと問題無さそうだ。

「……しっかし、流はともかくとして、響はしんどいだろうねぇ。男性の感覚思いっきり残ってんだもん」

「慣れてしまえば変わらないんですけどね。普通にしてればそういうものだとしか見られないですし」

 流の言う通りだなーと。サトの様に割り切って……るかは分からないけど。元々の趣味というか、前と同じ様な格好をしているのもあれば。流の様に何方とも取れる格好をしていたりとか。色々選択肢は有るけれど……。

「フェイトさんがそれを許すかーって言ったら難しいよねぇ」

「フフフ、そうですねぇ」

 はー、と二人して温泉の気持ちよさにため息を漏らす。チャポンと天井の水滴が水面と同化するのをぼーっと眺めていると。

「……昨晩。はやてさんから聞いたのですが」

「……んー」

 お互いに顔こそ見えないけど、きっとそれなりにマジな顔をしてるんだろうなーと思いつつ。

「……あちらの世界の私達は、おそらく死んでしまったのではないかと」

「……マジかぁ」

 なんとも言えない感情が溢れてくる。
 というのも、私達の世界でさえも被害があった。外部の要因を加えて、きっと本来なら有り得ない道筋を通ったというのにも関わらずに、だ。

 だから、なんとも言えない。今回やってきた響達の世界も何かしらの被害が出てるとは思ったが。まさかそれが。

「私達だとはねぇ……その事は言ったの?」

「いいえ。あくまで可能性ですが。ヴァレンさんと、キュオンさんの協力技に酷似したことをその私達がしたそうなので、おそらく……と思っただけですよ」

「……ならば。多分死んでるね」

 口元をお湯に沈めて、プクプクと泡を水面で弾けさせながら考える。
 この事を伝えるべきか否かを。


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