暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:11 日立郷(ヒタチサト)
[5/15]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
おお……っ!」
更に苛烈に、アイツが速度を上げれば、こちらが力と重さで詰める。二刀の切っ先が胸を首を掠っていく。その刀と鍔迫り合うに合わせてトリガーを引いて、アイツを撃つが、頬を撫でるばかりだ。
―――楽■■! ■しい!
視界が赤い部分が減ってきた。コレで少しは見やすくなった。
必殺に近い剣戟に、隙などある訳が無い。刃が触れ合う度に飛び散る火花も、一瞬たりとも掻き消えることはなく、ずっと俺達を照らしている。
もう腕も限界に近い、これ以上速度を上げられると抜かれてしまう。
それが意味するのは、正真正銘の正面からの■北だという事。魔力量で■け■わけでもない、特別な要因で負■■わけでもない。純粋な■敗だ。
おそらく決着が着くとすれば……おそらくそれは刀ではなくて―――
「……も、う。やめてください。主ぃいい!!」
子供のような、悲鳴の様な声と共にアイツの動きが刀が鈍るのが見えた。その一手を逃さず、大きく弾いて。それと連動させた左の拳を胸に添えて。
徹す。
衝撃を通した。否、通してしまった。
直後にアイツが血を吐くと共に正面に立つ俺に寄りかかると共に。
「……勝っ……たんだか、ら。せめて、笑え、よ……」
血を流しながら、血を吐きながら。アイツは笑う。楽しさと悔しさが滲んだ……この顔を俺は知ってる。優夜や煌、紗雪、時雨との勝負に負けた時に。俺はよくしていたんだから……。
ずるり、と前のめりに倒れるように地上目掛けて墜ちてゆく。
待ってくれ。
いや、何時からだ?
アイツを殺すではなくて、何時から変わった? 何時からそれを認識できなくなっていた?
何時から、死ぬために戦うのではなくて……何時から、勝ちたいと願ってしまった?
体が震える。腕が自分のものではないように云うことを聞かず、大きく震える。
「――――――ぁぁぁ」
違う、違う、違う違うちがうちがうちがうチガウチガウチガウチガウ。
こん、な。アイツなら、俺を葬ってくれると分かっていたから、だから。アイツなら、俺をアイツラの元へ送ってくれると信じてたから、こんな勝負をしかけたのに。
あの日何も出来なくて、ただ流されるだけだった俺を殺してくれる筈の、唯一の人物なのに。
アイツを殺しても、ただ何もならないのに、何故……俺は、自分は、私は、
「ああぁぁぁあぁあああああああああああ!!!!!!!」
分からなくて、ただ叫ぶことしか出来なかった。
――side流――
「……も、う。やめてください。主ぃいい!!」
そこで意識が覚醒した。次に感じたのは腰に奔る痛み。見えたのは、大粒の涙を流してる花霞の姿と―――
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ