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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:11 日立郷(ヒタチサト)
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削るのみ。
分かっているのに。どう動くか分かるというのに。こちらは攻撃を徹す事が出来ていない事が悔しくて、嫌になる……ッ!
しかも、今の状態では出来ない機動が……加速減速からの機動のブレ。それがとても眩しくて。羨ましくて……。
もう違うんだなと、否が応でも思い知らされる。
だが、それでもまだアドバンテージはどちらにもない。そう考え、削り合いを続けてゆく。
目をつぶっても攻撃は躱せる。勝手知ったる動きで、こちらならこうすると考えれば避けれるのだから。だが、それ以上に、こちらは一秒でも早く皆の武装を十全に扱えるようにならなければ。
分かっていたが、動きは読めても、現時点で扱えず削るのは困難で、このまま行けば……間違いなく手数で抜かれてしまう。ならば一点にしぼり、突き抜こう。
斧の部分を無いものと考え、槍の機能のみを使い、一気に突き出す。
すると、それに合わせて瞬時に右の刀を逆手に持ち替え、槍の機動を逸し、掠りながらも前に来る。左の刀を滑らせるように振りこんで来る。
―――しまった。
と考えるよりも先に、体が動いた。接続された鎖を一気に引き寄せ、その先端に接続された鉄球を手元に戻して、その刀を受け止めた。重い鉄球で受け止めた事により、アイツは一瞬下がった。受け流すことも、逸らす事も出来ずに正面からかち合った事により、手が震えたのを確かに見て、距離が開いたのも確認した。
ならばこそ。
両椀の武装を解除して、左腕に長銃を呼び出すと、今の感情が表現されているように銃口からは魔力が溢れ出ているのが分かる。
そのまま、銃をアイツへ向けると。悔しそうに歯を食いしばっているのが見えて。
黒い感情がこみ上げて、視線が赤く染まる。
―――こんなにも、何が違ったんだ?
直後にトリガーに指を掛け。
だが、不思議な声が
また
(
・・
)
聞こえた。
(私を使って下さい。主!)
不思議と懐かしい声だが、何処から聞こえ、使うとはどういう意味だ? と考える。それは直ぐに分かった。
「
結べ
(
・・
)
」
聞こえた言葉と共に、トリガーを引き絞った。
直射砲が空気を裂いて行く中で、黒い稲妻と共にアイツの格好が代わった。見知った赤い和服の上に、桜の花びらを散らした白銀のマフラー。そして、腰には白塗りの刀。良く見たその刀を見てようやく理解した。
だけど……それが、何だって言うんだ。お前と共に居るのが再認識した。だが、もう……トリガーは絞られた。アイツが踏み込むより早いこの一発。如何に早くとも避けることも逸らすことも出来ない。
でも、あの子諸共だと考えた時、冷や汗が流れたのがわかった。
僅かに目を逸した瞬間。
「
割天
(
さてん
)
」
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