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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:10 響
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「平気ですよ。だって……私達は会ってる(・・・・)じゃないですか」

「……ぁ」

 懐かしそうに、愛おしそうに笑みを浮かべる流。月光に照らされてるせいか、何処と無く儚げなその姿はまるで……。

「さ、プロフェッサーを連れて行ったらまた来て下さい。きっと終わってますから」

「……うん。じゃあ、二人のことお願いね」

 じっと赤と蒼の瞳を覗くと。その奥には不安の色が色濃く出ているのが分かる。だからこそ流の頭を抱き寄せて。

「大丈夫。きっと、あの二人なら問題ないよ。それよりもまだ不調の流のほうが心配。無理は駄目だよ?」

「……はい」

 ゆっくりと手を離してあげると、幾分か安心した様子だ。

「戻ったら一緒にお風呂入ろうね?」

「男女別々ですよ?」

「部屋の備え付けの温泉があるじゃない?」

 そこまで言うと、気づかなかったという顔をして、直ぐにニコリと。

「露天でしたら月見酒しながら入りましょう」

「ん、約束……いってらっしゃい。気をつけて」

「えぇ、そちらこそ」

 瞬きをした間にその姿が消えて。向かって行ったというのが分かって……よし。

「エクス。これから本気でとばすから。対向車の確認お願いね」

『承りました』

「……震離君。私は何処に座っていたらいい?」

「スリルを味わいたいなら助手席に。なるべく感じたくないと言うなら私の後ろの席に」

「後ろに座ろうか!」

 半ば食い気味に改めて私の後ろの席に座りつつ、しっかりとシートベルトを締めて。しっかりと備えるスカさんを見ながらもう一度考えようか。

 ここから宿まで大凡30分。本気で飛ばせば半分程度に抑えられる。流が止めに言ったとは言え、私と流が反応に気づくのに一瞬遅れた事から……おそらく何らかの結界でも張ってると考えるべきか。

「よ、よし。準備は出来たぞ震離君!」

「了解。後はしっかり掴まっててくださいね」

 車のエンジンを再点火させると共に、エンジンを吹かせて。いざ。

「GO!」

 アクセルを思いっきり踏み込んだ。
 
 ふと、思うのは……何故あの二人が激突してしまっているのかと。
 
 あの響はともかく、かつて出会ったサトは……自分に取っては過去で、私達にとって未来で響と戦ったと。それがどんなシチュエーションで、何故そうなったのか少しだけ言っていたけど。
 
 駄目だ、数年前だと言うのに細かい部分を思い出せない。
 
 思い出せ。確かもっと言ってたんだ。

 昔のことを、六課に居た日の事を。
 
 そこで思い出したのは……最後のゆりかご戦の時。ゆりかごで……。
 
 いや、ちょっと待て。
 
 ……響の刀の……融合騎、なん
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