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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:10 響
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 事実、万が一に備えてあの時店番をしてたアインスを下がらせていたし。奏が銃口を向けても動じる事もなかった。
 
「……え? それじゃあ、やっぱりサトさんは、サテラさんなのかな?」

「? 何やそれ?」

 不意にスバルがつぶやいた言葉を拾うが、いまいち分からへん。
 
「……ミッドチルダの小さな喫茶店に居たんです。サテラさん……もとい、サトさんは」

「……は?」

 そこから、不思議な出会いの話を聞いた。初めて出会ったときは……まるで響のように見えて追い掛けたって。
 その後も再会して、不思議な占いの事を聞いたと。
 
 それはまるで、これから起きることを知っていたような占いの内容で、忘れていたとは言え結果的に回避出来ていたということ。

 それを聞いてますます分からへん。
 
 それならば何故声を掛けなかったの? と質問を。そしてふと思い出す。シグナムにも似たような話があったということを。
 
「……違いすぎるんです。サテラと名乗っていたときには、もっと明るくて、変わってるけど良い人だっていうのが分かったんですが。
 コチラのサトさんは、そのままのハズだと言うのに雰囲気も何もかも全部違ってて。
 何より、平行世界の別人だとそう考えていたんです」 

 ……そうや。別人という可能性のほうが高かった筈だったんや。
 
 だが、その可能性にもゆらぎが出てきおった。
 
 でも、同一人物じゃないとしても、や。なんで震離と流はサトさんに信頼を寄せている? この世界の私やディアーチェの言葉から良い人やというのはわかる。
 せやけどや。それだけでコチラ側に来るとは思えへん。だとすると、最初から何らかの関係者だった?
 
 最悪な場合、この緊急事態になにか関わっている可能性も……いやいや、それは無いはずや。
 
 既に、日も暮れているし近い内に震離達も到着するはず……その時なにか、なにか確認を取れれば。


――side震離――

「流!」

「えぇ、車を!」

 直ぐに近くの路肩に停めると流が外へと出て。

「……なんで、何であの二人が?」

 声が震えている。私もすぐに流の見ている方向に意識を向けて……。

 絶句。

 何で、響とサトがぶつかり合ってるのかが分からない。

「止めます。震離さんはプロフェッサーを送って下さい」

「え、私も往く。スカさんはここに」

 車から出ようとしたけれど、その前に運転席側に回って

「ダメです。今日は満月の直前です。そんな状態で戦ってしまえば……私が一番困る」

「「困るって……」」

 丁寧な言葉づかいからの、困るに私とスカさんが同時に吹き出す。
 って、違うわ。そんな事してる場合じゃなくて。

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