第三章
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「そんな変態というか」
「趣味?」
「そういうのはないっていうのね」
「小奈美ちゃんのお母さんには」
「そうだっていうの」
「そんなの絶対にないから」
こう言うのだった。
「お母さんに限って」
「いや、だからね」
「そういうのわからないわよ」
「個人の趣味はね」
「夫婦とか恋人同士のこととか」
「お互いだけのことだし」
「わからないわよ」
「そうじゃないから」
あくまでこう言う小奈美だった、だが友人達との話は気になったのは事実でこっそりとにしてもだった。
一度両親が寝ている寝室を見てみようと思った、それで家に他に誰もない時を見計らってであった。
こっそりと両親の寝室に入って見てみることにした、そんなおかしなものは絶対にないと思いながらも不安だったからだ。
寝室の部屋の中にもベッドにも何もなかった、だが。
化粧用の鏡と席にある引き出しを探ってみるとだった。
コンドームがあった、だがこれは夫婦なら当然のことと思ってこれ位はということにしてそうしてだった。
今度はクローゼットの中を見た、父親のところにはスーツや普段着があるだけだったが母親のところはというと。
服をかけるところが二つあって奥の方にだった。
セーラー服があった、そして。
ブレザーがあった、他には。
小奈美はその全てを見た後で友人達にこっそりと話した、今度は校舎裏だった。そこで周りを見回してからだった。小さな声で話した。
「ブルマっていうか」
「ああ、あれね」
「この前話した昔の体操服ね」
「上は私達が着ている体操服だけれど」
「下は違うのよね」
友人達も口々に応えた。
「パンツみたいなのよね」
「色は同じだけれど」
「半ズボンじゃなくて」
「ビキニの水着の下みたいな」
「そういうのよね」
「お母さんのクローゼットにあったのよ」
小奈美は落ち込んで言った、顔は自然と俯いている。
「そのブルマが」
「それがあったのね」
「小奈美ちゃんのお母さんのクローゼットに」
「ってことはね」
「小奈美ちゃんのお母さんそれ着てるのね」
「それでお父さんと夜」
「他にもあったのよ」
小奈美は俯いた顔のままさらに言った。
「セーラー服にブレザーに看護師さんの服にフライトアテンダントさんの服に」
「結構あるわね」
「多いわね」
「小奈美ちゃんのお母さん全部持ってるのね」
「そうなの」
「他にはチャイナドレスとかレースクイーンとかバニーガールとか」
そうした服もあったというのだ。
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