1st Episode 白銀の断罪者
断罪者
[2]次話
「ふっ。やはり金とはこう使わねばな」
一人の肥え太った男が呟く
その男は賭け事で勝ち続けたため非常に機嫌が良かった
この男は一部隊の隊長でありながら周囲にバレないように部隊の資金を横領していた
「さて、次はどこへ行こうか」
今日の豪遊をまだ続ける気であった彼は次の店をどうするか考えていた
「………貴様の次の行き先は地獄だ………」
「む?」
彼の前方から聞こえてくる声
若く恐らく中等部位の青年の声と推察できる
「少年、冗談はよしたまえ。それとも地獄という名のいい店でもあるのかね?」
「アウスト・ビスターニ三等陸佐………部隊の資金の横領だけでなく質量兵器の密輸等の犯罪行為を繰り返す悪………」
「………」
その事は自分と取引相手のみが知る事実
それを知っている目の前に居るであろう少年を警戒する
「………どこで知った小僧…」
怒りを含んだ声で聞く
「………貴様が知る必要は無い………」
少年が動く
それと同時に聞こえる抜剣音
「な…何をするつもりだ!?」
聞こえてきた抜剣音に恐怖を表す男
「我は断罪者………全ての悪を屠る者…」
「な!?断罪者!?き、貴様が!」
少年の名乗りに怯える男
「我が正義の下………貴様を悪と定める………」
「ひ、ひぃ!」
「悪は………滅する!」
その言葉がその男の最後に聴いた言葉だった
「この切り口また………」
そう金髪の女性が呟く
「テスタロッサ・ハラオウン執務官これは………また【断罪者】でしょうか?」
と金髪の女性に一人の気弱そうな男性が尋ねる
「恐らくそうだと思います。一刀で人体を両断する………こんなの【断罪者】以外できるとは思えません」
と言って縦に真っ二つになっている男の死体を見る
「【断罪者】………犯罪を行っている者のみを殺す殺人鬼………なんでこんなことをするんでしょう?」
「わかりません………でも罪は法で裁かれるべき………いくら【断罪者】といえどもやっている事は犯罪です。いつかは捕まえなければいけません」
決意に満ちた声で言う
「そ、そうですよね」
[2]次話
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