第一章
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怠け者の悪魔
キャサリン=バトルはニューヨークに住むアフリカ系の少女だ。家は不動産屋をしていてそこそこ羽振りがいい。
贅沢に暮らせていて通っている学校もいい、だが。
彼女にはおかしな趣味があった、それはオカルトだ。
「またオカルトの本読んでるのね」
「今度は悪魔なのね」
「本当にそういうの好きよね」
「何時見ても」
「いや、好きなのはね」
バトルはクラスメイト達に話した、縮れた髪の毛を後ろで束ねており褐色の肌と愛嬌のある顔立ちが印象的だ。目は大きく黒目がちで厚めの唇から白い歯が見えている。小柄で活発な感じの女の子だ。
その彼女がだ、友人達に言ったのだ。
「否定しないしね」
「それでなのね」
「今も悪魔の本読んでるのね」
「何それ召喚?」
「悪魔の召喚なの」
「そうなの」
見れば魔法陣やら捧げものやら召喚する時の注意を書いている。
それでだ、キャサリンもこう言うのだった。
「今度悪魔召喚してみようってね」
「本当にやるの?」
「悪魔召喚するの」
「そうするの」
「ええ」
キャサリンは友人達に明るい笑顔で答えた。
「そうしてみるわね」
「本当にするの?」
「悪魔を召喚するとか」
「本当に召喚出来るお?」
「それで実際に召喚出来て大丈夫?」
「何か起こらない?」
「後が怖くない?」
「大丈夫よ、この本しっかりした本で」
見れば専門書だ、かなり詳しいことが書かれている。
「魂を取られたり襲われたりしない為のね」
「ちゃんとした方法が書かれてるの」
「そうなの」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「安心していいよ」
「そうなのね」
「それだったらいいけれどね」
「あんたが大丈夫なら」
「それならね」
キャサリンはしっかりした娘なので皆もその彼女が言うのならと頷いた、そしてキャサリンは悪魔を召喚する為に必要なものを全て揃えてからだ。
悪魔の時間という真夜中に自分の部屋で魔法陣を描いてそうしてだった、そのうえで悪魔を召喚する呪文を唱えたが。
出て来たのは赤い山羊の頭に濃い毛を全身に生やしている黒い十六世紀頃のスペイン風の服を着ている異形の者だった、山羊の頭と濃い体毛のせいかアメリカの未確認生物ギートマンに似ていると言えば似ている。
だが似ているのは外見だけでその態度は全く違っていた、召喚された悪魔は出て来た魔法陣の真ん中で寝そべって左手の掌の上に頭を置いてふてくされた様な態度だった。
その彼がだ、キャサリンをちらりと見て言ってきた。
「何だよ」
「いや、何だよって」
キャサリンはそのふてくされた様な悪魔に言うのだった。
「私が召喚したのよ」
「ったくよ、面倒臭えな」
「面倒臭い?」
「そうだよ、面
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