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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:09 海鳴温泉へ
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 俯き震えるはなをそっと抱きしめました。その際に……唯でさえ小さな体を、更に小さく屈めた時、更に罪悪感を感じました。

 私は……このまま拒絶されても構いません。触れてほしくない所を土足で踏みにじったのですから。
 ですが、コレがキッカケでこの子が姉と慕う響との仲が悪くなってしまったらと思うと気が気でなりません。
 正直、この対応もはなを追い込んでるのではないかと心配してしまいます。
 あ、不味いです。大問題です。そう考えるとどんどん冷や汗が流れていくのがわかりますし、どうしようという言葉が頭の中をぐるぐる回っているのがよくわかります。

 もぞもぞと腕の中ではなが動いて、恐る恐るその顔を覗くと。

「ぁ、の。わた、しは。大丈夫で、す。取り乱しただけなので、す。だか、ら……そんな顔、されないで、下さい」

 震えながらも、一生懸命に話すその顔を、その声を聞いて心から安心しました。すると、私が安心したのが伝わったのか、胸に居るはなもホッとしたように微笑んでくれて……胸を撫で下ろすと言うか、つい頬が緩んでしまいました……。

 ――――――

「失礼しましたアミタ様。私が勝手に深く考えすぎた結果で御座います」

「いえいえいえいえ、こちらこそ本当にごめんなさい」

 お互いに深々ーと頭を下げる中で先程までのはなとは一転して自然な様子の丁寧な口調となったことに驚きを隠せません。きっとコレがはなの普通なんでしょうね。
 
「しかし、大変驚きました。主……あ、一応響姉様と呼んでおりますが……その呼称の通り主従ですね」

 照れたように、だけど嬉しそうに語る。私の要らぬ追求が発端とは言え……こうなったのはいいことなんでしょうかね?

「しかし、色んな意味で歳不相応にも見えますがそれは……?」

「そういう風に躾けられているだけですよ。主と共に行動をしているとまだまだ私は未熟だと痛感しますしね」

 フフフと笑うはなを見ていると、本当に余計な事を言ってしまったと後悔の念が絶えず襲ってきます。

「あぁぁあぁ。アミタ様そんな顔をされないで下さい。私も深く考えすぎて悪い方に捉えた結果なんですから。それに、主達以外で普通に話せる方が出来たのは非常にありがたいので。こちらこそ感謝ですよ」

 うーん……何となく。ユーリと仲良しさんになれた理由が分かった様な気がします。

「それよりも。今後の為に……何故姉妹ではないと判断したのかご教授をお願いしたいのですが?」

「へ? んー……色々ありますけど……決め手はレヴィと遊んで一瞬具合が悪くなったじゃないですか? あの時、姉妹なら側に行きそうなのに見守ってるだけでしたし、はなも平気ですよって手を振ってたじゃないですか。あれが決定打になったんですよ」

 
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