始動するワザップ
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己は個性を使い反撃しようとした。
しかし軽々と避けられてしまい顔面に拳が突き刺さる。「怪力」の個性があるのかと思うほどのパワーが篭った拳は一撃で意識を奪いかねない程のダメージを身体に刻み込んだ。
(デクの癖に…)
そう思いながら相手の顔を見ると気付いてしまった。相手は一発殴っただけで終わらせる気は到底無いと。
「覚悟の準備をしておいて下さい!ちかいうちに訴えます!裁判も起こします!裁判所にも問答無用できてもらいます!!」
更に顔面に拳が突き刺さる。鼻骨が折れる。腹部に強烈な一撃を貰い嘔吐する。反撃する暇すらなく拳が叩き込まれる。
「慰謝料の準備もしておいて下さい!貴方は犯罪者です!刑務所にぶち込まれる楽しみにしておいて下さい!いいですね!」
最早生きている事が不思議なほどタコ殴りにされそんな中、目に入ったデクの顔が見知らぬ外国人の顔に見えた。その記憶を最後に意識を落とした。
呆然とする取り巻き達。そんな取り巻き達に出久は言った。
「あなた方も共犯者です!もちろん訴えさせて頂きます!」
その瞳には、目の前にいる犯罪者達を軒並み敗訴させようという気高い黄金の精神が垣間見えた。
爆豪勝己は全身を300発以上殴られ、救急搬送されたが命に別状はなかった。しかし見下していた相手に半殺しにされたと言う事実に塞ぎ込んでいるようだ。
緑谷出久は当然学校から罰を受けた。しかし動機が動機なだけに情状酌量の余地ありと判断され半殺しにしたと言う事を考えれば極めて軽い罰に留まった。
暴行をした間の記憶がないのにどう反省すれば良いんだと考えながら反省文を書く。そしてふと思う。
(殴っている間の記憶はないけど、殴っていた金髪の誰かの顔は覚えてる。僕の個性なのか?)
実際には個性《ワザップ》シリーズの中には黄金の精神を持つ若きギャングだけでなく、その同僚数名の別バージョンもあり完全に制御不能なのだが緑谷出久はその事を知る由も無い。
緑谷出久は将来この個性に助けられたり振り回されたりするのだがそれはまた別の話。
←To Be Continued
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