始動するワザップ
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小さい頃からふとした瞬間にとてつもない『スゴ味』を纏った雰囲気を醸し出している事があると言われていた。
その間の記憶が無く、気にはなっていたが医者からも異常ナシと言われ、特に日常生活での不便もなかったので放置していた。
だからあの事件が起こってしまった。僕がこの『スゴ味』の正体をもっと真剣に調べていれば何も起こらなかったのに。
その日の朝もいつもの夢を見た。数多くの子供達が悪意のある大人の流す情報で自分の大切なモノを失っている夢。子供達の怒りと絶望を感じながら目覚める。目覚めは悪いが毎度の事なのでしょうがない。今日もいつもと変わらぬ毎日が繰り返されるのだろう。と考えていた。
学校での進路希望調査の時間、雄英高校志望である事を皆の前で明かされ、その後かっちゃんに怒鳴られ更に皆に無個性を笑われ、その日は憂鬱な気分で帰宅しようとしていた。
この時は知りようがなかったが、僕の隠れた個性《ワザップ》は強い感情の発露と目の前で行われる犯罪行為に反応しその力を振るうらしく、後から考えればその現場ではすべての条件が整ってしまっていた。
大切にしている、将来の為のヒーローノートを持ちながら帰宅しようとしたその時
「話はまだ済んでねーぞデク」
かっちゃんと取り巻きの人達に絡まれてしまい、その際にヒーローノートも奪われてしまった。そのノートを見て笑うかっちゃんとその取り巻き達。
「いっ良いだろ返してよ??」
そんな僕を見てかっちゃんは個性を使いノートを燃やした。
「ひどい…」
燃やしたノートを窓から投げながらかっちゃんは言う。
「一線級のトップヒーローは大抵、学生時から逸話を残してる。俺はこの平凡な私立中学から初めて!唯一の!【雄英進学者】っつー"箔"を付けたいのさ。完璧主義なわけよ。」
かっちゃんはそう言いがら笑う。
「つーわけで一応さ。雄英受けるなナードくん」
夢を持つことなんて自由じゃないか。ヒーロー志望なのにどうしてそんなに酷い事が出来るんだ。
「そんなにヒーローに就きてんなら効率良い方法あるぜ」
「来世は個性が宿ると信じて屋上からのワンチャンダイブ??」
その時全ての条件が揃ってしまった。吐き気を催す邪悪を敗訴させようとワザップジョルノが目を覚ます。
「あ……を」
「何よ?」
威圧しながら睨む爆豪勝己に対しワザップ出久verジョルノは言った。
「あなたを自殺関与・同意殺人罪に加え名誉毀損罪、更に器物損壊罪で訴えます。理由はもちろんお分かりですね?」
「あ?何言ってんだ?」
戸惑う爆豪勝己を無視し更に言葉を重ねる。
「あなたが私に自殺教唆をし、ヒーローノートを破壊したからです!」
そう言いながら振り上げる右拳に反応した爆豪勝
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