発動! MO作戦
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りもありません。そこで、別動隊を編成します」
「そのための私たちよね」
瑞鶴が待ってました、と拳を握る。
「その通りです。瑞鶴さん、翔鶴さんからなる第五航空戦隊を軸とした空母機動部隊を別動隊として編成し、別動隊として敵の撃滅に当たってもらいます」
鹿島が指したのはニューギニア島のはるか東、ソロモン海を迂回する航路。最終的には島嶼部の南あたりに抜けてそこの制海権と制空権を確保するという航路だ。これに基地航空隊を加えて作戦の遂行を図る。
「それで、鹿島さん。編成はどうされるんですか」
空母三人の一つ下座、重巡洋艦の席から声が上がった。今回は重巡洋艦は六人の参加が決定しており、駆逐艦の次に数が多い。おそらくは戦隊ごとの配備にはなるが、その配分はやはり気になるところなのだろう。
「大丈夫です、妙高さん。今から発表します」
そういうと、鹿島はクリップボードを取り上げた。そこに編成が記されているのだろう。普段の優し気な声音が引き締まり、上官としての威厳が満ちる。
鹿島は一つ咳ばらいをすると、間違いがないように読み上げていく。
「まず、MO攻略部隊。輸送船は別途手配し、すでに前線のラバウルにて終結しています。これに加え、第四艦隊からは夕張を旗艦とする第六水雷戦隊、追風、朝凪、睦月、弥生、望月、卯月」
「了解です」
「支援部隊として軽巡、天龍、龍田」
「よっしゃ、任せろ!」
「そして主力部隊として、第六戦隊の重巡青葉、加古、衣笠、古鷹、さらにここに先ほど内地から戻った軽空母祥鳳とその護衛、駆逐艦漣を追加します」
「「はい!」」
紙が一枚めくられる。
「これとは別に編成するMO機動部隊。主力艦隊として第五戦隊の重巡、妙高、羽黒」
「了解しました」
「が、頑張ります」
「さらに第七駆逐隊、駆逐艦曙、潮」
「は、はい」
「次、航空部隊。第五航空戦隊、航空母艦、瑞鶴、翔鶴」
「はい」
「了解!」
「その護衛として第二十七駆逐隊、時雨、白露、夕暮、有明」
「了解。頑張るよ」
ふう、と鹿島は一息。長門が指揮する第一艦隊よりは少ないとはいえ、第四艦隊にとってかつてない大規模作戦。これだけの艦艇を読み上げるのも初めてなのだろう。
「以上です。これをひとまず暫定の編成とします。何か意見がある方は」
鹿島がボードから顔を上げて、一同を見渡す。長くこの海域で戦っている艦娘たちからの意見はない。水上戦においては彼女らの方がこの付近の海をよく知っている。そこに任せるのが妥当なのだろう。なら
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