爪編:トークルームV
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
はシアンのせいです。
(シアンは身の危険を感じた)
(パンテーラとの心の繋がりを感じた)
《贈り物》
「兄さん、オウカはどんな物を贈れば喜んでくれると思う?」
弟からの突然の質問に俺は無言でGVを見つめる。
表情は真剣その物でからかっているわけではなさそうだ。
「…それを何故俺に聞く?俺ではなく同性のシアンに聞けば良いだろう?」
「いや、シアンに聞いたら何故かショックで固まってしまって…兄さんならテーラに贈り物をしたから何かアドバイスを貰えるかなって…」
正直俺の経験などGVの“オウカへの贈り物”と言う高難度ミッション攻略に何の役にも立たないだろう。
今でもテーラへの贈り物があれで良かったのかと思っているくらいだ。
「……あのリボン、テーラに凄く似合っていたよ兄さん…再会した時にだって着けていたし」
「……そうか…ふむ…オウカへの贈り物だが、オウカが良く使いそうな物が良いんじゃないのか?俺がテーラに渡したリボンのようにな…プレゼントの場合、あまり高価すぎない物が良いかもしれん。あいつは他人に気を遣い過ぎるところがあるからな…いっそのことプレゼントではなくお前がオウカの時間に1日付き合うと言うのも良いかもしれんな…いっそのことオウカに聞いてみろ、あいつ本人が欲しいと思っている物なら大丈夫なはずだ」
「うーん、分かった。ありがとう兄さん」
去っていく弟の姿を見て、俺の脳裏に再会した時のテーラの姿が過ぎった。
自分が渡したフェザーの制服、少し傷んだリボン…。
「俺はこんなにも未練がましかったか…?」
少なくとも、シアンとテーラに出会って一緒に暮らすまではこんなことはなかったはずだ。
皇神への復讐と無能力者への憎しみに囚われていた時は弟以外の存在は大して気にかけなかったはずなのにだ…。
俺は自然に街に出て、以前テーラに渡したリボンと同じ物を購入していた。
本当に未練がましくなったな…。
(シアンは焦りを感じた)
(パンテーラとの心の繋がりを感じた)
《再会》
夜の街で気紛れに買い物に出ていた俺は偶然にもテーラと出会してしまった。
「「あ」」
俺は能力を使って逃げようとするテーラを確保して公園のベンチに座らせて自動販売機で購入した紅茶を渡す。
「ほら」
「ど、どうも…」
ベンチに座ってちびちびと紅茶を飲むテーラ。
どうやらシアンや再会のことで気まずいようだ。
「何故そんな遠慮をしているんだ?」
「いえ、流石に家族同然だったあなた方にあのようなことをして平然とはしていられませんが…」
「あれか?あれは俺達の油断が招いたことだ。それにお前達にはお前達のやり方があ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ