IF 完全平和ルート
偽装結婚シリーズ
偽装結婚その後の話
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まえば良かった……! それなのに里の者達が皆して私の事を止めるから……!」
それは仕方ない。
あの男が大嫌いだった扉間でさえ同情せざるを得なかった程にあの男は不器用すぎたし、同じ男として思わず憐れんでしまう程、姉の振る舞いは酷いものであったと思う。
「ミト、ミト、落ち着け。なんだか目が血走っているぞ」
「これが落ち着いていられますかっ!! 扉間、何をしているのです! 今すぐ、あの男を抹殺……いえ、塵も残さずに滅却処分にしてやりますわよ!」
さり気なく殺害宣言を口にしている妹の姿に、恐れ戦く火影の姿。
理想の女性像として里の内外で名高い佳人の意外すぎる一面を目にすれば、それこそ多くの男達が夢破れて涙を流すだろう。
「あの男を殺すとか物騒な事を言うな! あんなんでも姉者の夫で……あ、義兄だぞ!!」
「だからますます許せないんじゃないですかぁぁぁぁっ!!」
絶叫するミトとなんとかして宥めようとする扉間。
だから彼らは気付かなかった――渦中の人が、いつの間にか部屋の外に逃れていた事を。
「――と言う訳で、なんだかミトがお前の事を殺しそうな勢いなんで、暫く国外にでも出ていてくれ」
「…………」
部屋の片隅で、何故だかうちはヒカクが男泣きに泣いているが気にしてはいけない。
あっさりと報告を終えて立ち去ろうとした妻へと、義理の妹の恨みを買っている夫が血相を変えて問い質しにいったのは、そのほんの数分後の話である。
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