爪編:トークルームU
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俺は優しくは…」
「そんなことありませんよ?買い物の時はソウさんは私とシアンさんが重たい荷物を持たなくていいように配慮してくれたり、新作のお料理を出したら気付いてくれますし、他にも…」
「………ええい、止めろ…とにかく勘違いするな。俺はただ当然のことをしているだけだ」
困ったように言うソウさん。
一見、冷たい人に見えてもちゃんと見ていればGVと同じくらい優しい人なんだと分かります。
「……とにかく、これからもGVのことは頼む。あいつはお前のおかげで立ち直ることが出来た。これからもあいつの傍にいてやってくれ…俺はお前のような気の利いた言葉は言えんし、戦うことしか出来んからな」
「…はい。任されました、でもソウさんがいるのもGVにとって大きいと思いますよ?」
「…どうだろうな」
「うう…お兄さん公認なんて強すぎるよオウカさん…」
『頑張りなさいシアン。付き合いの長さでカバーするしかないわ』
何故か物陰でシアンさんが涙目で私達を見つめていて、モルフォさんがシアンさんの頭を撫でているのが見えました。
(シアンは焦りを感じた)
《停電》
突然、部屋の中が真っ暗になった。
「きゃっ!?」
「停電?シアン、大丈夫だから落ち着いて」
「確か蝋燭があったはず…取ってきます…きゃっ!」
「オウカっ」
転びかけたオウカの体を僕は抱き止めた。
「ありがとうございます、GV…」
「蝋燭は俺が取りに行こう。無能力者よりは夜目が利くからな…GVはオウカを頼むぞ。シアンもここを動くな」
「うん」
兄さんは暗い場所とは思えない足取りで蝋燭を取りに向かった。
「うう…」
「どうかした?」
「い、いえ…少し、ドキッとしてしまいました」
オウカ…そんなに怖かったのか…。
「2人共、何時までくっついてるの…?」
『シアンも停電になった時にGVにしがみつけば良いのに…』
シアンが膨れっ面になりながら僕とオウカを見つめていた。
「持ってきたぞ……おい、シアン。何を膨れている?」
蝋燭を持って帰ってきた兄さんがシアンの様子を困惑したように見ていた。
(シアンは焦りを感じた)
《孤独》
生憎の天気…窓の外で雷が落ちるのを、オウカがぼーっと見ていた
「オウカは、物怖じしないね。怖い物ってないの?」
「怖い物…GVは…私達が始めて会った日のことを覚えていますか?」
「覚えているよ。オウカが、不良能力者達に絡まれていて…」
「はい…あなた達が助けてくれるまで、私、とても怖かったんです」
やっぱり能力者は怖い、か…それは、仕方がないことだ。
第七波動能力者の危険
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