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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:06 一晩経って、実感する違い
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指さして……。

「「……本当なの?」」

「あー……保証できるレベルで善人な、通称スカさんよあの人」

 困ったようにクシャッと笑う震離を見て、そうなんだって理解できた……。
 

――side奏――
 
 ―――ジェイル・スカリエッティがここにいる。

 そう伝えられた時、皆の顔が固くなったのを私は覚えてる。

 正直、私自身もいい思い出は無いし、良くない印象しか持っていない。
 地上本部を襲撃し、機動六課を壊滅させてヴィヴィオの誘拐、響の洗脳、そして私達の世界の流と震離が遠くへ行ってしまう理由の一端の一人。

 私でさえ嫌な思いを持つんだ。響や先輩はもっと嫌な感じがしたんだろう。

 だからこそ。

 震離は強く言っていた。もし、この世界のジェイル・スカリエッティを悪だと、敵だと言うのなら。私達は皆と敵対し、滅ぼします。
 
 表情こそは柔らかいものなのに、強い言葉と。それは脅しではないというのが伝わってきた。
 しかし、そう言うって事は、接触はない……と思っていたのに、蓋を開ければ、この世界の中島クイントさん? スバルとギンガのお母さんと兄妹だと言われて、呆気に取られたなぁと。

 まだ分からないけど、おそらく震離の口調からまだ驚く人間関係が残ってそうだけど……それは聞かないでおこう。胃がいたくなってくるし。

 でもまぁ……。

「流石に伝えたほうが良かったんじゃないの?」

 眼の前で固まるスバルとギンガ視線の先で、スカリエッティとクイントさん?という方が話している。

「……まぁ、素直にぬかったのが一つと。クイントさんいるなら問題ないかなーって」

「その結果が戦闘態勢になりかけた二人だと思うけど?」

 私の隣で気まずそうに頬を掻いてる震離を見てると、ちょっと呆れる。でもそれ以上に……。

 ―――何故、こんなにも信頼を置いているのだろうと。

 それが分からない。

 でもまぁ……。

「響と先輩とはやてさんには……まだ伏せた方が良いよ」

「……うん。今はまだ、ね」

 まだ、か。
 何を隠しているのかわからない。でも、私が知ってる(・・・・)震離の何倍も上手だ。流とも少ししか話してないけどそれでも分かる。

 あの二人は何倍も経験を重ねているという事を。震離はそのままな振りをして、更に鋭く、更に視野を広くして。流は更に優しさに磨きを掛けている気がする。

 嬉しい事と捉えるべきか、旅が長引いてる弊害だと悲しむべきか……。

 それは分からないけど。

「あ、クイントさーん、プロフェッサー。おはようございまーす」

「あらおはよう」「やぁおはようだ。震離君」

 普通に会話しているから警戒しなくて良さそうだ。

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