第四章
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「ソウルに帰るまで」
「いよいよ本格的に来るな」
「その連中を退ける」
「そうしていこな」
「はい、僕は術メインで戦います」
李の職業は芸人だ、格闘を行う職業ではない。そして彼は自分の持っている神具のことも黄とナツァグドルジに話した。
「奪命流星は奇襲用の神具で」
「いきなり撃ってな」
「それで倒すもんでな」
「格闘で普通に使うもんやない」
「そうした神具やからな」
「そやから戦闘は」
この時はというのだ。
「術でやります」
「そうしてるな、実際に」
「自分は」
「はい、職業は芸人ですし」
ホブゴブリンの顔で笑って話した。
「戦闘は専門やないです」
「それが大きいな」
黄色もそれはと言った。
「やっぱり」
「はい、芸人は人を笑わせるのが仕事ですさかい」
「かく言う僕ちんもな」
黄は今度は自分のことを話した。
「メイドやさいな」
「戦闘は専門やないですね」
「そやねんな」
これがという口調で言うのだった。
「ほんまに」
「僕も政治家で。神具で弓持ってるけど」
ナツァグドルジも言った。
「やっぱり戦闘向きか」
「それはですね」
「格闘戦は専門外や」
そうだと言うのだった。
「三人共やな」
「はい、ですが」
「ですが?」
「三人おれば文殊の知恵ですね」
李はここで日本の諺を出した。
「そやったら」
「この三人でか」
「頭使ってやってくか」
「そうしましょ、まあ術がありますし」
それでというのだった。
「何とかなります」
「ほなやな」
「三人でやってこか」
「賊の大群なり巨人軍なりが出て来ても」
勿論強力なモンスター達もだ、こうした話をしながらだった。
三人はソウルまでの帰路についた、李の危惧通り賊の数は増えた。だが彼は黄そしてナツァグドルジと共にキャラバンも他の冒険者達も守っていった。
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