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お嬢様の旅
第五章
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「目立ちますので」
「ならず者達も」
「来て」
 そうしてというのだ。
「この度の様なことにです」
「そういうことですね」
「左様です、ですがこの度は」
「僕ちん達が護衛で」
「本当に助かりました」
 こう言うのだった。
「後でお嬢様からも感謝のお言葉がありますが」
「執事さんとしても」
「述べさせて頂きます」 
 感謝の言葉をというのだ。
「この場で」
「そうしてくれますか」
「はい、モンスターも多かったですが」
 黄達はそのモンスター達も倒していっていた、それも全て。
「彼等も倒してくれて」
「そのこともですか」
「感謝の念に絶えません、では」
「それならですね」
「これからお嬢様からです」
 令嬢本人からというのだ。
「お言葉とお礼がありますので」
「それでは」
「そちらへ」 
 執事はこう言って黄だけでなく李とナツァグドルジモレイ上の部屋に案内した、令嬢は執事の言う通り三人にお礼の言葉を述べ多額の報酬を差し出した。その言葉も口調もとても優しくおしとやかなものだった。
 令嬢と別れた三人はギルドに依頼を終えたことを報告するとそちらからもお礼のお言葉と報酬を受け取った、その後で。
 黄はナツァグドルジと李と屋台が連なっている場所に案内した、そこでだった。
 鶏の唐揚げにピータン、台湾の汁そばに水餃子、中華ちまきにデザートにごま団子を頼み酒は桂花陳酒をロックで頼んだ。そうしてだった。
 席を用意してそこで乾杯して飲み食いをはじめた、その中で黄の手にあるものが宿り彼の心の中の言葉がそれが何かを教えてくれた。黄はそれを二人に話した。
「これは東壁楼集や」
「書ですね」 
「そや、知力をめっちゃ上げてくれる書や」
 黄はピータンを食べつつ李に答えた。
「有り難い神具や」
「知力が上がるだけでちゃいますし」
 李はちまきを食べつつ言った。
「そう思いますと」
「よかったな」
「僕もそう思います」
「そしてな」
 黄の心に語り掛けてくる言葉はまだ話していた、彼はその言葉を二人に対して落ち着いた声でさらに話した。
「僕ちん自身神託を適えて」
「それでやな」
 今度はナツァグドルジが応えた、彼は麺をすすっている。
「変わったな」
「全体的に一回り強くなったわ」
 こうナツァグドルジに話した。
「僕ちん自身も」
「それはよかったな」
「ああ、ほなな」
 黄は二人にさらに話した。
「これからのことやけど」
「そのことやな」
「ここでお話するのは」
「僕ちんの神託は適えた」
 それは出来たというのだ。
「けどな」
「それでもやな」
「終わりやないですね」
「そや、僕ちん達星のモンの目的は」
 それはというのだ。
「この世界を救うこと」
「そやからな
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