第一章
[2]次話
お嬢様の旅
黄政秀とチャドラーバリーン=ナツァグドルジと李楽生の三人は今は黄の神託で台湾の台北に来ていた。
三人は台北に来てまずは神託を探す為にそれでありそうな依頼を探して街のギルドに旅の冒険者と素性を隠したうえで入ろうとしたが。
ギルドがある通りでだ、ナツァグドルジはこんなことを言った。
「屋台多いな」
「台湾やからな」
それでとだ、黄は答えた。
「もうな」
「屋台は多いか」
「台湾名物は何か」
こうも言うのだった。
「それはな」
「屋台やっていうんやな」
「そっちの羊と同じや」
モンゴルの、というのだ。
「それだけにや」
「多いか」
「そういうことや」
「色々な食べものを売ってますね」
李は店の売りものを見て言った。
「ほんまに」
「そやろ、麺に唐揚げに餃子に焼売に肉まんに」
「お菓子も売ってて」
「台湾人は起きた世界でも夜はな」
「屋台で、ですか」
「食べるもんや、それでな」
黄は笑ってこうも言った。
「依頼終わったらここで何か食べようか」
「そうしますか」
「是非な」
「今からフラグ立てますか」
「ええフラグやとええやろ」
こうしたことも話しながらだった、そのうえで。
三人でギルドに入った、すると台北のギルドの中では皆やたらお茶を飲んでいた、お茶の香りのするその中でだった。
黄は自分もお茶を飲みつつ依頼を探してだった、二人に話した。
「ええの見付けたわ」
「神託でありそうな依頼をか」
「見付けられましたか」
「無事にな」
笑顔で言うのだった。
「そうなったわ」
「ほなその依頼は」
何かとだ、李が尋ねた。
「何ですか」
「これや」
黄は李に応えて壁にかけられてあるその依頼が書かれている書類を指差した、それはどういった依頼かというと。
「この依頼や」
「これですか」
「この依頼か」
「台北の袁家のご令嬢の旅のお供」
依頼はこう書かれていた。
「これや」
「これがですか」
「自分の神託か」
「そうや、僕ちんはメイドやし」
黄は自分の職業からも話した、海豹の毛皮を脱いでいるセルキーの彼の顔は実に整いメイドの服も似合う見事な男の娘ぶりである。傍から見れば美少女にしか見えない。
「丁度ええわ」
「性別はともかくな」
「男でもメイドやってええやろ」
「それイギリスでは通じ人やろ」
メイド発祥の国ではとだ、ナツァグドルジは突っ込みを入れた。
「流石に」
「けど日本やとな」
「ありか」
「男の娘にも寛容な国やし」
それでというのだ。
「ええやろ」
「日本は女装にも寛容やしな」
「それでや、こっちの世界でもええからな」
こうしたことを話してだ、そしてだった。
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