蒼き雷霆ガンヴォルト爪
蒼紅:第十九話 安穏
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理を作ることは出来ない。
そしてGVを悲しみから引き上げて、立ち直らせてくれたのも自分ではなくオウカだ。
「(もし、私が子供みたいな見た目じゃなかったら…)」
せめて年相応の見た目ならGVの支えになれたのだろうか…。
「(私…オウカさんに嫉妬してるんだ…)」
傷付いたGVの心を癒してくれる包容力と母性は世界を知らずに育ったシアンにはない物であり、それを持つオウカにシアンは嫉妬を感じてしまう。
勿論シアンもオウカのことは嫌いではない。
オウカはシアンの好きな物を用意してくれたり、沢山のことを教えてくれる。
だからこそ、優しいオウカに嫉妬してしまうこんな自分が嫌になる。
「…?シアンさん、どうかされましたか?」
「シアン?具合でも悪いのかい…?」
「え!?う、ううん、何でもないの…」
GVとオウカの心配そうな表情を向けられたシアンは慌てて首を横に振った。
『GVとオウカが仲良くしてるから妬いちゃったのよねシアン?』
「そ、そんなことないよ!!モルフォは引っ込んでて!!」
突然現れた自分の本心であるモルフォの口から自分の醜い感情を知られたくなくてモルフォを引っ込めようとする。
「そんなこと言わずにモルフォさんもお話しませんか?」
『あら、ならそうさせてもらおうかしら……それにしてもオウカは無能力者…なのよね?』
そう、モルフォは第七波動であり、特別な措置か第七波動能力者でなければ認知することは出来ないはずなのだが、無能力者であるオウカは普通にモルフォを認知出来ている。
「そう言えばオウカ…前に何もない所をじっと見ていたけど…もしかして…何か見えてたりする?」
「はい、実は私…昔から霊感があって幽霊とかそう言うのが見えるんですよ」
「『え?』」
「なるほど、あなたは霊感が強かったのですね。第七波動は霊的な物と無関係ではありませんから」
「確か、霊的遺物が起こす現象を元に皇神の能力者関連の技術が出来たんだったな…確かに霊感があればモルフォのようなタイプの七波動の認知は不可能ではないな」
「と言うことは幽霊は実在するということなんだね」
「はい、と言うより今でも近くにいますよ」
「『〜〜〜っ!!』」
苦手な幽霊が実在すると言う事実に顔を真っ青にしたシアンとモルフォが身を守るように縮こまっている。
シアンはともかくモルフォまでそうなったことに全員が思わず笑ってしまった。
そして更に時間は経過し、テーラはソウ達との交流を重ねていたが、そろそろ頃合いだと思って立ち上がり、別れを告げることにした。
「皆さん、私は自分の居場所に戻ろうと思います」
それを聞いたソウとGVは納得の表情を浮かべ、シアン
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