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Duel:01 再会を夢を見た日
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――side響――
夢を見た。皆が……一部は居ないが、それでも殆どがいる夢を。
それはとても暖かくて、懐かしいと思えてしまった。そんなに時間が経っていないはずなのに、ついこの前のことの筈なのに、だ。
空を見上げると、夕暮れ時の赤と、夜の紺色が入り混じった空。ビルの屋上にいるせいなのか、空が近く手を伸ばせば星に手が届くんじゃないかと錯覚するほどで……。
「居た、こんなところに居たんですね。風邪をひいちゃいますよ」
「……平気だ」
自然な動作で左隣に座るけど、僅かに体を動かして距離を……隙間を空ける。
「……今日はシチューを作ってみましたので、その……おかわりとかして頂けると……その」
表情こそ見えないが、声のトーンからして何処と無く落ち込んでるのが分かる。なにか声を掛けようにも、口を開けば暗いことしか吐かないこの口。だから、そっと左腕を上げて。頭を撫でてやる。沈みかけてた空気が明るく暖かくなるのを感じながら。
「フフ、もう少しであの人も帰ってきます。では、先に戻ってますね」
不意に下へ向って飛び降り、去っていくのを見送る。
一応、ステルス掛けてるんだろうとは言え、さも当然のように空を飛ぶのはどうかと考える。
ま、他に同じ事出来るやつは居ないわけだから問題ないとは思うけど。
ふと、手を動かすとコツンと左手に何かがぶつかった。なんだろうと視線をずらす。するとそこにあったのは……。
「大事なもん忘れてんじゃんか……きっと探すだろうし、さっさと帰るか」
ゆっくりと立ち上がりながら、落ちてるブレイブホルダーと、データカートリッジを手にとって……。そのまま屋上から―――
―――――――――
「うわ、落ち……え?」
ガクンと頭が落ちたタイミングで目が覚めた。俺の膝にはフェイトが眠ったままで、枕元にははなも眠ってる。
何があったっけ? あー、そうか。リュウキとアーチェが遊びに来て、酒で俺が変わるってバレて……そうこうしてたら、なのはさんとヴィヴィオの定期検診の時間が来たから二人共そっちに行ったんだ。アーチェとリュウキもそろそろって出ていって……。
そうか、フェイトが起きないからそのままぼーっとしてたら、眠ってしまったんだ。
が、不思議な夢だなーと思う半面。夢の中で何で俺はビルの上に居たのやら? そもそも、夢の中で夢を見るというこの矛盾よ……。
いや、それ以前に。
あのシチュー作ったって言ってた子……あれ、流の様に見えたけどな。つーか、会えないからって何でこう……夢まで見始めてんだ俺は。しかも俺の声も変にハスキーだったしな。
知らない名前の道具もあったが、あれは一体? 夢にしてはやけにリアルだったが。
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